自動車リサイクル法はいつから施行された?罰則や金額は?



自動車リサイクル法はいつから施行された?罰則や金額は?

自動車リサイクル法は「使用済み自動車の再資源化等に関する法律」の通称で、2002年7月に制定され、2005年に完全施行となった法律です。自動車に使われる部品のリサイクルや環境への配慮を進めるために、メーカーや車の購入者に対する義務付けが行われました。これにより、現在では新車を購入したときに所定のリサイクル費用を払うようになりました。しかし、買ったときのことまで詳しく覚えていない人も多いでしょう。

そこでこの記事では、自動車リサイクル法の意義や徴収される金額、売却するときにも払う必要があるのか、購入した際に受け取ったリサイクル券の使い方、なくしてしまった場合の対応など、自動車リサイクル法についての疑問に詳しくお答えいたします。

自動車リサイクル法とは?

自動車リサイクル法は自動車を廃車にするときに出るゴミを減らし、環境汚染を緩和するとともに、資源のリサイクルを進めるための法律です。そのために車を作るメーカーや車を買う消費者、そして車の流通に関わる関連事業者や輸入業者に、それぞれ義務を課しています。その役目やおおまかな流れは、下記のようになっています。

購入から廃車までの流れ

まず車を買ったときに、消費者が所定のリサイクル料金を前払いします。そのときリサイクル券が発行されるので、大事に保管をしておきます。リサイクル券は車に紐づくので、所有者が変わった場合は、リサイクル券も新しい所有者に引き継がれます。その際、同額を前の所有者に払って、券を受け取る形になります。払い込んだリサイクル料金は、公益財団法人 自動車リサイクル促進センターに集められて預託金となります。

車を廃車にすることになったら、所有者は自動車とリサイクル券を販売店や整備店などの仲介業者に引き渡します。車を引き取った業者は、廃車の手続きをした上で、実際に処理を行うフロン類回収業者や解体業者などに引き渡します。

処理を行う事業者は、法律で規定されたエアコンのフロンやエアバッグ、細かいゴミへの対応措置を行い、預託金から所定の料金を受け取ります。車体のパーツは最終的に自動車メーカーや輸入業者に引き渡され、新しい車へのリサイクルや最終的な処分工程に回されます。そしてリサイクル券を促進センターに戻すことでリサイクルの流れが完結します。

対象となる車種は?

この法律は、基本的に全ての車種が対象となります。バスやトラックなどの大型車も例外ではありません。ただし自動二輪車は含まれません(原動機付自転車や側車付きの二輪車も含みます)。また農業機械や林業機械、スノーモービル、被けん引車、大型特殊自動車、小型特殊自動車などは対象外となります。

違反したときの罰則は?

車の購入者は買った際に前払いで支払いが済んでいるので、特に罰則の規定はありません。事業者の方は、登録や許可を得ないで車の処分を行った場合、「1年以下の懲役、又は50万円以下の罰金」が科されます。さらに廃棄物処理法の業の許可すら取っていない場合は無許可営業に問われ、「5年以下の懲役、又は1,000万円以下の罰金」という重い処分となります。悪質な場合、自治体からの指導・勧告・命令などを受け、場合によっては登録や許可の取消し処分も受けることがあります。

車の適切な処分方法はこちらの記事で紹介しています。

法律が生まれた背景

では、なぜこのような法律が制定されたのかも見ていきましょう。

最終処分場のひっ迫

日本では、毎年およそ350万台もの自動車が廃車となっています。その多くは鉄などの金属であるため、もともとリサイクルは進んでおり、廃棄処分されるのは全体の総重量の20%ほどとされていました。これらのリサイクルができない分は主に埋立てによって処分されてきましたが、近年になってその最終処分場の空きが少なくなってきました。その影響から処分にかかるコストが上がり、それを嫌って不法投棄が増えるなどの問題が生まれたのです。

しかし、あらかじめリサイクルするための費用を所有者から預かっておけば、コストの問題は大きく改善されます。ゴミの量も減るので一石二鳥です。

生活環境への影響

不法投棄の増大は、生活環境の悪化ももたらします。法律が制定された翌年に公表された2003年の統計では、合計168,806台もの自動車が不適切な状態に置かれていました。こうした車から有害な物質が漏れると環境に悪影響を与えます。そうした問題を一気に解決するために、新しい仕組みが必要となっていたのです。

リサイクル料はいくら?

実際にかかるリサイクル料は、メーカーや車種によって細かく変わってきます。これらはメーカーや輸入業者のWEBサイトなどで公開されているほか、自分が乗っている車については、実際にいくら払ったのか、預託金として管理している自動車リサイクル促進センターのWEBサイトで確認できます。

料金を構成する5つの要素

では実際に料金の算出方法を見ていきましょう。料金の内訳は、以下の5つの要素から成り立っています。

  • シュレッダーダスト料金(自動車の解体のときに残るリサイクルには向かないゴミの処分)
  • フロン類料金(エアコンに含まれるフロン類を取り出して処分)
  • エアバッグ類料金(エアバッグの解体処分。シートベルトプリテンショナーも含む)
  • 情報管理料金(リサイクルに回された自動車の処理状態の管理)
  • 資金管理料金(リサイクル料金の管理や運用)

このうち2つの管理料金は、自動車リサイクル促進センターの運営に使われ、経済環境や経営状態に合わせて適宜見直しがされています。

情報管理料金の目的と運用

実際に廃車の手続きが済んでリサイクルされることになった自動車について、センターが追跡管理をしていくために使われます。処理に関わるそれぞれの事業者は自分が担当する範囲において、新しく廃車となった自動車を受け入れたり、次の業者に送ったりする度にセンターに対して報告を行います。これらのデータを管理したり、外部からの問い合わせを受けたりするための費用となります。

料金は、実際にかかった経費の状況に応じて見直しがされます。実際にこれまでに2005年と2012年の2回、料金改定が行われ、1回めは130円から230円に値上げされ、2回めは逆に230円から130円に値下げされています。

資金管理料金の目的と運用

この費用は、料金の収納や運用に必要な経費を賄うために使われます。たとえば、料金を支払う際に金融機関やコンビニなどで発生する手数料、引取業者や販売業者に支払う業務委託手数料、対外的な普及活動やサポート業務に関する費用、業務に必要な印刷物の制作費などが対象です。これらは新車の購入に関するものと、廃車の引き取りに関するものとに仕分けられ、それぞれ徴収金額が設定されています。

情報管理料金と同じく料金は適宜見直され、最近では2017年に改定されています。このときの改定では、新車を購入したときの預託金が380円から290円に、廃車を引取るときの預託金が480円から410円となり、合わせて160円の値下げとなっています。

料金の合計額の目安

金額は車種によって細かく決められています。それらを書き出すと膨大な量になってしまいますので、ここではおおよその目安についてご紹介します。

  • 普通乗用車(エアバッグ類:4個) 約10,000円~18,000円
  • 軽自動車(エアバッグ類:4個) 約7,000円~16,000円
  • トラック(エアバッグ類:2個) 約10,000円~16,000円
  • 大型バス(エアバッグ類:2個) 約40,000円~65,000円
※いずれもエアコンが付いている場合。

リサイクル券とは?

新車の購入時にリサイクル料金を支払ったとき、その証明となるものとして受け取るのがリサイクル券です。リサイクル券は買った自動車が廃車を迎えたときに必要となるので、大事に取っておくべきものです。

A券からD券までの4種類

リサイクル券には複数の種類があるので、順にご紹介いたします。

A券(預託証明書)

実際に支払った金額が書かれた書面です。この金額が自動車リサイクル促進センターに預託されていることを証明します。車を引き取ってもらうときに業者に渡し、最終的にセンターに戻されます。

B券(使用済自動車引取証明書)

自動車を廃車にするとき、車を引き取った業者が必要事項を記入し、最終所有者に発行する書面です。自分で廃車の手続きをする場合は、自分が受け取り先になります。

C券(資金管理料金)

自動車リサイクル促進センターに資金管理料金を支払ったことを証明します。こちらは特に誰かに渡すことはありません。

D券(料金通知書券発行者控)

自動車の所有者に事業者等が料金の金額を通知する際に使う書面です。通知後は事業者等の控えになります。

このうち、A券とB券が後々必要となる書類です。

リサイクル券は再発行できる?

残念ながら、再発行はできません。その代わり、自動車リサイクル促進センターのWEBサイトから自分の乗っている車を検索すると「自動車リサイクル料金の預託状況」が確認できます。それを印刷することで、効力のある書面が用意できます。検索の際には、車検証に書いてある車台番号や登録番号が必要になります。

自動車リサイクル法は環境への負荷を減らし、処理にかかるコスト問題もうまく解決できる、自動車業界が一丸となって回している仕組みです。今では、廃車となる自動車のほとんどの部分がリサイクルされるようになりました。

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まとめ

リサイクル券の種類や使うタイミングをしっかり理解した上で、車の処分方法を考えましょう。買取という手段もありますので、様々な選択肢をもっておくことをおすすめします。

齊藤数馬 / 編集長
齊藤数馬 / 編集長

買取業界のWebマーケティングに携わり4年目の高く売れるドットコムマガジン編集長。家電や家具、楽器、車などあらゆる物の処分方法や買取のコツを紹介し、世の中にリユースを広めるべく活動しています。

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