市街化調整区域とは|売却するために重要なポイントを解説



市街化調整区域とは|売却するために重要なポイントを解説

市街化調整区域内の土地は、建物の設置が厳しく制限されており、売却が難しいとされています。

そのため、売却を行う際には、まず市街化調整区域の定義と建築の条件を把握しておく必要があります。

この記事では市街化調整区域が法律でどのように定められているのか、売却のための条件や不動産会社を選ぶ時のポイントを紹介します。

この記事の監修者

黄 威翔/宅地建物取引士

黄 威翔/宅地建物取引士

この記事の監修者プロフィール
台湾出身。日本で不動産業と出会い、一年目で宅地建物取引士を取得。 地方の不動産会社に長年勤務し、日本全国の中古不動産の売買仲介を担当。  日本の方はもちろん、外国の方の対応経験も豊富で様々な視点から日本の不動産市場をご紹介しています。

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市街化調整区域と市街化区域

市街化調整区域と市街化区域

都市計画区域の中にある「市街化調整区域」と「市街化区域」それぞれの内容や違いなどを正しく知っておきましょう。

市街化調整区域とは

市街化調整区域は、市街化を抑制し自然の環境等を守る区域のことをいいます。

都市計画法で指定される都市計画区域の中で、宅地化などの開発をする市街化を抑制するので、原則としてこの区域では、人が住むための住宅や商業施設などの建築することを認められていません。

しかし、「建築禁止区域」ではありません。一定の規定、基準を満たしてかつ、該当自治体の条例で定めている許可基準に準じて、許可が下りた場合は、建築することは可能です。

ただし、各自治体により許可基準が異なることがあります。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

ホームページでは詳しい情報が掲載されていない場合もあります。市町村役場の窓口で問い合わせるのが確実だと思います。

市街化区域とは

「市街」とは、人がたくさん住んでいて、便利な生活ができる街のことを指します。よって「市街化地域」とは、すでにそのような状態になっている地域、または、今後、概ね10年以内にそのような街になることを目指している地域のことを指します。

また、市街化区域は、用途地域(※)が定められており、自治体による道路、公園、下水道などの都市施設の整備も重点的に実施されます。

そのほかにも土地区画整理事業や市街地再開発事業などによる整備が積極的に進められるのが市街化区域です。

※用途地域は、建築できる建物の種類や建物の高さや規模の制限などの用途の制限を定めたルールです(市街地区域は対象のひとつになっています)。

市街化調整区域の調べ方

市街化調整区域かどうか調べるには、市区町村が提供しているWEBサービスを利用する方法があります。

「(地域名) 市街化区域」で検索することで、その土地がどのような場所か知ることができます。

さらに詳しく知りたい場合は、市区町村の都市計画課で都市計画図を見ることで確認できます。また、電話での問い合わせや、HPから閲覧できる場合があります。

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市街化調整区域が売却しにくいとされている理由

市街化調整区域が売却しにくい理由

売却が難しいといわれる市街化調整区域では、建て方の制限や行政への許可の有無、また生活インフラ整備遅れや、日常生活の不便さなどがあります。

建て方や建てられる規模などに制限

市街化調整区域にはマイホームなどの建築の際に、建て方や建てられる規模など多くの制限があります。

建物を建てるだけでなく、建て替えや、既存の住宅を購入して増改築やリノベーションをおこなう場合にも、原則自治体に開発許可や、建築許可が必要な場合があります。

また区域のほかに地目が「宅地」になっているかどうかを登記簿謄本などで確認しておくことも必要です。

地目が「農地(田、畑)」の場合には、建物を建てることが難しくなります。しかし、農地のままでは売却はさらに難しくなりますので、地目変更の手続きを済ませておくことが必要になります。

地目とは

地目(ちもく)とは土地の登記簿に記載されている「土地の用途」(土地の種類)のことをいいます。

土地の現況や、利用目的により区分され、現在は23区分あります。

主な5区分の定義をまとめました。

宅地 建物の敷地、その維持 効用を果たすために必要な土地
農耕地で用水を利用して耕作する土地
農耕地で用水地を利用しないで耕作する土地 ※牧草栽培地は「畑」
山林 耕作の方法によらず竹木の生育する土地
雑種地 どの地目にも当てはまらない土地

※登記簿上の地目と、実際の土地の利用状況は、必ず一致しているとは限りません。

地目は、土地の登記済証または権利証、土地の全部事項証明書(登記簿謄本)、自治体から毎年6月頃に送付される固定資産税納付通知書で確認できます。

住宅ローンが受けにくい

住宅ローンを申請する場合に金融機関は、土地や建物を担保にすることで融資を行いますが、市街化調整区域は、一般的な土地に比べて制限が多いことや、不動産としての評価が低いこともあり、住宅ローンの審査に通らない恐れがあります。

審査に通った場合も、減額での融資となることもあるので、売却の際に買い手がついても、住宅ローンが希望通りにならずに契約が解除になることもありえます。

生活インフラの整備の遅れ

市街化調整区域は、電気、ガス、水道などインフラが整っていないことがあります。その場合に、自己負担で整備しても自治体からの助成金などが受けられない可能性もあります。

日常生活が不便

市街化調整区域では、開発が認められていないこともあり、生活インフラ同様に、日常生活に必要なスーパーやコンビニ等の店舗などが近くにないことが多く、バスなどの公共交通機関や医療機関などを利用するにも、不便なケースがあります。

そのため売却の許可がおりても、買い手からすると不便な点が多く、思うような価格で決まらないケースも多いです。

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売却するためにはどうすればよいか

市街化調整区域の売却方法

市街化調整区域を売却する方法として、地目が「農地」になっている場合にそのままで売却する場合や、農地以外の地目に変更して売却する手順や、市街化調整区域の売買を得意(専門)とする業者に依頼をする方法があります。

農地として売却する

地目で「田」「畑」と記載されているもので、地目変更しないまま売却する場合の手順は次のとおりです。

  • 近所の農家や地域の農業関連機関で購入者を見つける
  • 契約
  • 農地引き渡し
  • 所有権移転登記の手続き

開発許可要件が緩和されているか確認する

自治体によっては、条例で区域指定されていることがあります。その場合には、開発許可が緩和あるいは、認めている区域であるので、該当自治体(役所)に事前に確認しておきましょう。

売却しやすくなる目安として、登記簿の地目が農地(田、畑)ではなく、「宅地」になっていることです。

第三者が建物を建てることができれば、土地を有効的に活用することができ購入者がつきやすくなります。

農地の地目変更について

土地の登記簿を確認し、地目が「農地」の場合は、農地法により「転用手続き」が必要となります。申請や問い合わせをおこなう際には、各市町村の農業委員会が窓口になっています。

農地転用の許可の有無は、農地の広さに応じて異なります。都道府県知事がおこなう場合と、農林水産大臣または地方農政局長がおこなう場合があります。

主な必要書類は次のようになります。

土地の登記事項証明書
  • 全部事項証明書
  • 3ヵ月以内発行のもの
公図、住宅地図
  • 農地の境界や周辺の建物の位置関係
  • 農地の区分判断
写真
  • 転用を申請する農地とその周辺の写真
  • どの位置(角度)から撮った写真か矢印など記載する
預貯金残高証明
  • 農地転用後申請した目的で利用しているかの証明
  • 資金計画書(提出依頼がある場合)
所有者の同意書
  • 土地の権利の移転などで必要な場合あり
  • 農地の所有者以外の人が転用する場合

このほかにも必要な書類等があります。自治体により異なる場合もあるので、準備をする前に自治体の農業委員会の担当者に確認しておきましょう。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

他の法令の許認可を了証する書類や取り水または排水に関する同意書、土地改良区の意見書などを準備する必要がある場合もあるようです。自治体によってかなり違うようです。

また、農地転用手続きは、行政書士に代行を依頼するケースも多くあります。その場合、費用が発生しますので事前に確認が必要です。その他、注意事項としては次のことがあげられます。

  • 地目変更の申請の前に、法務局で資料での調査をして現地の状態を把握しておきましょう。
  • 法務局で土地の登記内容、登記事項証明書を取っておくことが必要です(登記事項要約書でも可能です)
  • 対象農地の「地積測量図」が用意できればそちらも取得しておきます
  • 現状すでに農地でない場合には非農地証明を発行してもらいます(※)

※非農地の基準…1952年(昭和27年)以前にすでに非農地であること。また、1952年以降で非農地状態が15年以上経過しているかのいずれか(市町村によって年数の異なりがあります)。

農業振興地域内の土地であるかの確認も必要です。

「農振除外申請」の手続きを済ませていないと、農地転用や地目変更手続きもできません(農振除外申請は、半年に1度です。締切日を確認しておくことが大切です)。

基本的には、売却したい土地が現状農地(田や畑)で市街化区域内なら「農地転用届」の手続き。売却したい土地が現状農地(田や畑)で、市街化調整区域内なら「農地転用許可」をうけることになります。

これらの届けや、申請は個人で行うより専門の行政書士に依頼することが多くなっています。

農地転用手続きは、完了まで時間がかかることが多いので、できるだけ早めに申請をしておきましょう。

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不動産会社の中には市街化調整区域の売買を専門にした不動産会社も存在します。

そういった不動産会社を探す方法に一つとして一括査定サイトの利用があります。

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あきらめずに売却活動をしよう

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市街化調整区域内は、原則として建物を建てることができず、売却が難しいのが現状です。

売却のための条件があったり、高値での売却も難しいため、市街化調整区域の売却に強みを持った不動産会社を見つけることが売却のための大切なポイントです。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

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黄威翔 / 宅地建物取引士
黄威翔 / 宅地建物取引士

不動産会社に長年勤務し、不動産売却の国家資格「宅地建物取引士」を取得。中古不動産の売買仲介に関わり、日本全国の売主のお客様から貴重な財産を預かっています。専門家の視点から不動産売却の知識をわかりやすく解説します。