リフォームとリノベーションの違い|費用・メリット・デメリット

リフォームとリノベーションの違いを解説しています。部屋の工事をしたいときリフォームとリノベーションどちらがいいのか、費用の目安、流れ、それぞれのメリットとデメリットをご紹介。マンション、戸建てで工事内容やできることが変わるのでしっかり読んでおきましょう。


リフォームとリノベーションの違い|費用・メリット・デメリット

ここではリフォームとリノベーションの違いをはじめ、それぞれにかかる費用の目安など知っておきたいポイントを紹介します。

リフォームやリノベーションをする際の注意点もしっかり押さえて、よりよい住まいのために活かしていきましょう。

この記事の監修者

黄 威翔/宅地建物取引士

黄 威翔/宅地建物取引士

この記事の監修者プロフィール
台湾出身。日本で不動産業と出会い、一年目で宅地建物取引士を取得。 地方の不動産会社に長年勤務し、日本全国の中古不動産の売買仲介を担当。  日本の方はもちろん、外国の方の対応経験も豊富で様々な視点から日本の不動産市場をご紹介しています。

こちらから査定を依頼できます!

イエウール不動産一括査定 【あなたの不動産いくらで売れる?】
イエウールで最大6社の売却価格をまとめてお取り寄せ! 質問に答えて無料診断する

リフォームとリノベーションの違い

リフォームとリノベーションの違い

よく似ているように思えるリフォームとリノベーションですが、実はその定義は明確に決まっていませんが、一般的な使われ方には違いがあります。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

意味合いとしてはリフォームは「修繕」や「修理」の際によく用いられ、リノベーションは「改善」する場合に使われる言葉といえます。目的や規模で比較してみましょう。

住まいに手を加える際の目的

住まいに手を加える際、リフォームは「内装の修繕や修復を通し、原状回復を行う」のが目的となります。

たとえば、時間が経過して汚れた外壁や壁紙を取り換え、改修工事を通して古い部分を新築当時のように整える工事のことを指します。

一方、リノベーションは「内装や設備の改善により、新しい価値を付与する」のが目的です。

そのため、たとえば、壁を壊して大きなリビングを設けたり、耐震補強を行ったり、これから住む人にとって「価値」や「心地よさ」を感じられるよう刷新する工事のことをリノベーションと呼びます。

工事を行う際の規模

工事の規模の大きさでいえば、リノベーションの方が「大きくなりやすい」といえます。

なぜなら、リノベーションは「新たに価値を付与する」ことが目的であり、時として解体や構造の変更を伴うこともあるからです。

しかし、その分自由な間取りにしたり水回りの位置を変更したりするなど、より暮らしやすい住まいづくりが可能になります。

対するリフォームは、部分的に設備を整えるため、工事の範囲も限定的で、時に半日程度で終了することもあります。工事箇所が狭く、期間も短いため、人件費なども含めたトータル費用も抑えられます。

もし大規模な工事を要する変更を検討しているならば、それはリノベーションが当てはまるといえます。

工事後の住まいの性能を向上させる

リフォームもリノベーションも、どちらも家の状態や性能を今よりも向上させるという点では同じです。

その際に、新築時と同等に、または近い状態にまで戻す場合は、リフォームと呼ばれます。

一方で、改善を加えることで「修理や修繕をするだけでなく、新築時より性能が良くなる・使い勝手が良くなる」のであれば、リノベーションと呼ばれることが多いです。

たとえば、古いキッチンをシステムキッチンに作り替えることによって、排水管やガス工事、電気工事、壁紙の張替えなどまで行うのであれば、リノベーションが当てはまります。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

現在のキッチンの床を張り替えたり、コンロやシンクを新しいものに交換したりするだけなら、リフォームが当てはまります。

イエウール

リフォームとリノベーションにかかる費用

次に、リフォームとリノベーションにかかる費用について、参考となるようにリフォームする箇所やリノベーションの規模別に一例を紹介していきます。

注意してほしいのは、リフォームもリノベーションも、家の状況や土地の位置、担当する業者などの要素によって、今回紹介した相場より費用が大きく異なる可能性があるということです。

今回紹介する金額はあくまでも参考程度とし、実際にリフォームを検討する時は、業者にきちんと見積もりを出してもらうようにしましょう。

リフォームは場所や設備次第

リフォームの費用は行う箇所や、設備のグレードによって費用が異なります。

壁や屋根のリフォーム

壁や屋根、駐車場、バルコニーなどのリフォームは、塗装の劣化状況や面積によって異なります。

リフォームする箇所 相場
外壁 約90万円から120万円
屋根 約50万円から100万円
約150万円前後
外構 約15万円から60万円
駐車場 約50万円から100万円
バルコニー 約40万円前後

部屋のリフォーム

部屋の中を大きく作り変えるようなリフォームでなければ、部屋のリフォームは格安で済む場合もあります。

リフォームする箇所 費用相場
30万円から90万円
床暖房を敷く 80万円から125万円
畳をフローリングに変えたい 15万円前後
リビングの貼り替え等 50万円から100万円
壁紙の貼り替え等 50,000円から20万円(部屋のサイズにより変動)
収納を追加したい 約10万円から30万円

水回りのリフォーム

水回りのリフォームの具体例としては、たとえば古いトイレを新品に取り換える、キッチンをシステムキッチンに交換するといったものが挙げられます。

リフォーム箇所 費用相場
キッチン 約60万円から100万円
トイレや洗面所 約20万円から30万円
浴室 約20万円から100万円

浴室の場合、浴槽のみ取り換えるのであれば低コストで済む場合もあります。

一方で浴室乾燥機を取り付けるなど、大掛かりなリフォームを行うと高額になりがちです。リノベーションの項目も同様のため、併せてチェックしてみましょう。

リノベーションは規模で変わる

リノベーションの場合は機能性を高めるために一度、家を骨組みまで戻すこともあります。そのため、リノベーションは、工事の規模によって費用が異なります。

部屋全体を一新するスケルトンリノベーション

マンションや自宅を一度骨組みだけにし、内装や設備機器を一新するスケルトンリノベーションという工事があります。

たとえばマンションで70平米をスケルトンリノベーションするなら、800万円から1,200万円はかかります。平米あたりで考えると、約12万円から17万円です。

  • 広い面積になるほど高額
  • 設備のグレードが高いほど高額
  • 住居の不具合が見つかり補修が必要になることもある

特に古い家を買って、内部をスケルトンリノベーションする場合は、1,000万円を超えることも多いようです。

スケルトンリノベーションの最大のメリットは、自分が望むデザインに家を作り替えることができる点です。

間取りを変更するリノベーション

たとえば和室とリビングを1つにしたり、キッチンとダイニング、リビングを1つにまとめてLDKにするなど、間取りを変更するのもリノベーションの1つといえるでしょう。

部屋の規模や完成形も異なるため、費用の幅はかなり大きくなります。

  • 10平米の部屋を繋げて床を整備すると約35万から100万円
  • 壁の撤去だけ行うと約15万円から30万円

また建物の状況や新しく使う素材に応じて、費用が大きく変動する場合もあるため、見積もり時では約15万円でも完成時は30万円に膨らむ場合があります。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

完成時に見積もりから大きく費用が変わる場合は、あらかじめ業者の方から教えてもらえるはずです。工事をはじめてみないとわからない部分があるのは確かですが、どのくらいの費用幅でおさまりそうなのか、ここまでの費用で工事を完成させるという取り決めをしておくとよいでしょう。

水回りのリノベーション

トイレやキッチンなど水回りのリノベーションは、設備交換がメインとなりますので、交換する設備のグレードによって費用が異なります。

リノベーション箇所 費用の相場 高くなる場合
キッチン 約50万円から100万円以上
  • オール電化に変える
  • アイランド型へ変更する
トイレ 約20万円から40万円以上
  • 手すりの追加や節水トイレへの変更
  • 壁紙や床の張替え
浴室 約40万円から130万円以上
  • 浴槽以外の交換
  • 冬でも寒くないように材質にこだわる
洗面台 約20万円から60万円以上
  • 間取り変更も一緒に行う
  • 洗面台自体をサイズアップ

もしキッチンとトイレをリノベーションするのであれば、スタンダードなプランを選ぶと約70万円ほどになると考えておきましょう。

また、水回りは気が付かないうちに経年劣化が重なり、水漏れなどの見えない不具合が生じている場合もあります。

そのような場合、その不具合を修理する工事が追加され、見積もり時以上に費用がかかることもあると覚えておくとよいでしょう。

リフォームに向いている場合、リノベーションに向いている場合

ここでは、リフォームとリノベーションが持つメリット・デメリットから、どのような ケース向いているかを紹介します。

リフォームに向いているケース

リフォームが向いているのは「部分的な修繕が目的で、工事期間を短くしたい」場合です。

リフォームに向いているケース

上記のようなケースには、リフォームがおすすめといえます。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

工事費用も安く抑えられるだけでなく、基本的に数時間から1週間程度で工事が済むため、日々の生活における負担が少ないのもメリットです。

リノベーションに向いているケース

主に「自由に設計した部屋を持ちたい」ケースや「資産価値を高めたい」ケースであれば、リノベーションの方が向いています。

リノベーションに向いているケース

このような希望があるケースは、リノベーションの持つ「ライフスタイルに合わせた部屋に改造できる」というメリットを大きく活かせるでしょう。

また、「住宅の強度を増すために劣化などを修繕したい」「間取り変更したい」といった希望がある場合は、リノベーションの方が向いている可能性が高いでしょう。

一方でリノベーションは、行う範囲が広くなるほど工事費用がかさみ、工事期間も長くなります。

また当初のプランからの変更や追加の補修工事により、見積もりより費用が膨らむ可能性に備え、予算も多めに用意しておくことが大切です。

イエウール

リフォームやリノベーションに関する注意点

リフォームやリノベーションに関する注意点

実際にリフォームやリノベーションを検討する際に、共通して注意しておきたいポイントが4つあります。

現段階ではどちらを実施するかまだ分からないという方も、チェックしておきましょう。

使用する材料によって費用が大きく変わる

リフォームでもリノベーションでも、費用を大きく左右するのが使用する材料の価格です。

床の素材でみると、複合フローリングと天然の木材を利用した無垢フローリングでは、価格が倍近く変わることもあります。

またキッチンなど設備で見れば、スタンダードなプランとハイクラスなプランでは、収納スペースやカラーなど、変更できる点も大きく異なります。

実際にハウスメーカーや住宅展示場など、材質や使い心地を目で見て確かめられる場所を有効活用し、材料を厳選していきましょう。

リフォームやリノベーション後の物件購入時は工事内容をしっかり確認する

もしこれから購入する物件が「リフォーム済み」や「リノベーション済み」となっている場合は、具体的にどのような工事をしたかチェックしておきましょう。

なぜなら、リノベーションとリフォームに明確な定義の違いはなく、リノベーション済みと書いてあっても、実際は壁紙を補修した工事程度かもしれないからです。

特に築年数が経過している物件は、今後も目に見えない部分である排水管や配線、壁の内側など多岐に渡るメンテナンスを行う必要があります。

今後の生活に影響する点でもあるため、不動産業者の担当者を通じ、工事内容はしっかり確かめておきましょう。

見積もり前にあらかじめ優先順位と予算を決めておく

リフォームやリノベーションの見積もりを業者に依頼する前に、必ず優先順位と予算を決めておきましょう。

これまでも紹介してきたように、リフォームもリノベーションも、工事をスタートした後で、費用が増える可能性は十分に考えられます。

そのようなときに優先順位が決まっていないと、本当は必要だった「ここは譲れない」という部分の工事ができなくなってしまうかもしれません。

また予算を決めておくのは、単に費用を決めるだけでなく、見積もりを依頼する際に業者へ伝えるためでもあります。

予算が決まっていると、業者も希望に応じた設備や素材のグレードを具体的に提示しやすくなります。

すると同じ予算でも「この業者は素材を工夫してくれる」「この業者なら同じ費用内でもメーカーが選べる」など、業者ごとの違いが分かりやすくなるでしょう。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

後で悩む時間や打ち合わせの時間を減らすためにも、予算と優先順位を決めておくことをおすすめ(です)します。

資料請求やパンフレットで得意分野をチェック

まず業者を絞り込むためにも、近隣のハウスメーカーや工務店からパンフレットや資料を取り寄せましょう。

比較してみると、業者ごとの得意分野が良く分かります。一例として、業者ごとの特徴を下に紹介します。

住宅設備機器メーカー 浴槽やトイレ、キッチンなど製造している自社製品にかかわる分野に強い。リフォームの際におすすめ
地元工務店 小規模で経営していることが多く、対応も早いことが多い。こだわりのリフォームにおすすめ
建築設計事務所 特別に取り入れたいデザインがある場合、設計も含めて依頼できるためおすすめ
大手ハウスメーカー 大規模なリノベーションを検討している場合や、サービス内容の充実した業者を探している場合におすすめ

業者選びには相見積もりを有効活用する

リフォームやリノベーションを依頼する業者を選ぶ際には、相見積もりを有効活用しましょう。

相見積もりを依頼するまでに、まず業者を絞り込むところから始めます。

  • 気になる業者をピックアップ
  • 業者の得意分野で優先順位を決める
  • 3社までに絞り込む
  • それぞれの業者に見積もりを依頼する

相見積もりの最大のメリットは、業者の工事内容や項目別の費用、依頼時の対応を詳しくチェックできることです。

依頼時は詳しく条件を伝える

ポイントとして次のようにできるだけ詳しく見積もりを依頼することが大切です。

  • 予算は60万円
  • 畳の部屋をフローリングに張り替えたい
  • 可能なら床材は天然の床材がいい

このようにポイントを絞って詳しく伝えると、複数の業者に見積もりを依頼しても業者ごとの差が出にくく、比較しやすくなります。

できれば詳しい情報が伝わるように、間取り図を用意しておきましょう。間取り図の他、高さが必要な工事の場合は、立面図があるとよいでしょう。

相見積もりで業者との相性をチェック

相見積もりを取っていることを業者に伝えると、比較検討中であることが伝わるため、相場から大きく離れた見積もりを提案されるリスクを防げます。

そのうえで見積もり時は立ち会い、対面で直接話を聞くようにしましょう。

見積もりを出してもらった際に「ここはなぜこの価格なのか?」「この言葉の意味は?」など、詳しく確かめることができます。

この質問時の対応によって親切な業者かどうかも分かりやすくなるため、おすすめです。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

見積もりを出してもらったときに「検討します」と言えば、相見積もりを取っていることが業者側も伝わります。その際に、他の業者の価格を聞いてきて、それにあわせてすぐに値下げをしてくる業者は、あらかじめ費用を高く見積もっている可能性がありますので、気をつけた方がよいでしょう。

リフォームとリノベーションのどちらが必要かを見極めよう

リフォームとリノベーションには明確な定義がないため、どちらがより必要なのかは、その人の目的によって異なります。

まずはどのように変えたいか、優先順位をきちんとつけて条件を取りまとめ、家族の希望もきちんと取り入れていきましょう。

つい費用に目が行きがちですが、大切なのはリフォームやリノベーションを通して、自分が希望する部屋や設備が実現できるかどうかです。

後悔しないためにも、見積もりや業者からの資料取り寄せるなどをして情報を集め、じっくりと時間を使って自分が依頼したい内容を形作っていきましょう。

すでに依頼内容が決まっている方は、まずは相見積もりを行う業者を絞り、比較するとよいでしょう。

黄威翔 / 宅地建物取引士
黄威翔 / 宅地建物取引士

不動産会社に長年勤務し、不動産売却の国家資格「宅地建物取引士」を取得。中古不動産の売買仲介に関わり、日本全国の売主のお客様から貴重な財産を預かっています。専門家の視点から不動産売却の知識をわかりやすく解説します。

関連キーワード