登記事項証明書の取得に必要な書類は?種類や申請方法を解説

不動産の履歴書ともいえる「登記事項証明書」は不動産取引きのシーンに欠かせない書類です。ここでは登記事項証明書の「取得に必要な書類は?」「種類が知りたい」「申請方法が分からない」など、登記事項証明書の取得にまつわる多くの疑問に答えます。
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登記事項証明書の取得に必要な書類は?種類や申請方法を解説

「登記事項証明書」は、建物や土地が、今現在どのような状態にあるか、また、過去どんな経緯を辿ってきたかなど、その不動産に関する情報を一目で把握することができる書類です。

登記事項証明書は、不動産取引の際に必要ですが、法務省の管轄のため「手続きが複雑で難しそう」と思う人もいるかもしれません。しかし、手順を踏めば誰でも簡単に取得することが可能です。

ここでは、登記事項証明書の取得に必要な書類はもちろん、登記事項証明書の種類や取得方法の手順、さらには証明書取得の際、気を付けるべき注意点なども、あわせて解説します。

そもそも、登記事項証明書ってなに?という方はこちらの記事から読んでみてください。

この記事の監修者

西崎 洋一/宅地建物取引士

西崎 洋一/宅地建物取引士

宅地建物取引士・管理業務主任者・不動産コンサルタント・不動産プロデューサー。不動産業界10年以上の専門家。 物件調査、重説作成・説明などの実務経験が豊富。土地の売買、マンション管理に精通。大阪を中心に宅建士の新しい活躍のステージ「宅建士.jp」を運営している。

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登記事項証明書を取得するときに必要なもの

登記事項証明書を取得するときに必要なもの

「登記事項証明書」をスムーズに進めるため、取得に必要な物を確認しておきましょう。と言っても、事前に用意するものは、想像するほど多くありません。

登記事項証明書の交付申請書

登記事項証明書を取得するには、「交付申請書」が必要です。申請書は最寄りの登記所(法務局・支局・出張所)で受け取ることができるため、前もって準備する必要はありません。

また、自宅のパソコンからオンラインで申請することも可能です。受け取り方法は、法務局の窓口で受け取るか、送付の2通りがあります。

窓口で受け取る場合は、あらかじめオンライン請求しておくことで待ち時間を短縮できるほか、手数料も安く抑えることができます。

「忙しくて窓口に行く時間がない」という場合は、窓口に出向く手間が省ける、送付を選択するとよいでしょう。

交付手続きの手数料

交付手続きには手数料が必要です。窓口申請とオンライン請求の手数料は、若干金額は異なりますが、手数料を払えば、誰でも登記事項証明書の交付手続きを行うことができます。

窓口申請の手数料は1通当たり600円です。また、オンライン請求の場合、送付は500円、窓口で受け取る場合は480円となっており、オンライン請求の方が窓口申請より手数料が安く設定されています。

交付手続きの手数料については以下のとおりです。

申請方法 手数料(1件当たり) 受付時間
窓口申請 600円 平日8時30分~17時15分
オンライン請求(送付) 500円 平日8時30分~21時
オンライン請求(窓口交付) 480円 平日8時30分~21時

手数料の納付方法

法務局の窓口で取得する場合、手数料は収入印紙で納めます。収入印紙は法務局で購入できるため、事前に用意する必要はありません。

一方、オンラインで申請した場合は、収入印紙ではなく、インターネットバンキングや、モバイルバンキングを利用して手数料を納付します。

インターネットバンキングを利用しない場合は、電子納付に対応したPay-easy(ペイジー)マークのあるATMを用いて納付することも可能です。

取得したい土地の地番

登記事項証明書を取得するには、取得したい土地の「地番」も必要です。土地の地番が分からないと、登記事項証明書の発行ができないため、事前に調べて把握しておく必要があります。

地番とは、土地ごとに付けられた、主に登記情報の取得や税金など公的に使う番号の事です。

なお、地番は土地の登記上の番号であり、住所とは別物なので、申請書に記載する際は間違えないように注意しましょう。

もし地番が分からなければ、公図や住宅地図をたどることで判明する場合もありますが、不明な場合は、その土地を管轄する法務局に問い合わせをすれば、簡単に確認することができます。

また、全国主要都市のブルーマップを観覧・取得できる情報通信ネットワークのJTNマップを利用すれば、住居表示から地番を確認することが可能です。

取得する場合は有料ですが、観覧だけなら無料で利用することができます。

建物についている家屋番号

不動産登記法上、法務局が1つ1つの建物を識別するために付する「建物家屋番号」も、登記事項証明書を取得する際、必要なもののひとつです。

建物家屋番号を取得するには、法務局のブルーマップで確認するか、情報通信ネットワークのJTNマップ、または登記簿図書館のASPサービスでも取得することができます。

登記簿図書館のASPサービスは、前述で紹介したブルーマップのASP配信サービスである「JTNマップ」に、登記簿図書館のサービスを一体化させたもので、便利で安く登記情報を得ることが可能です。

また、建物の地番が分かっているなら、登記情報提供サービスのホームページで建物家屋番号を確認することも可能です。

登記事項証明書の種類

登記事項証明書の種類

登記事項証明書には、主なものに「全部事項証明書」「現在事項証明書」「一部事項証明書」「閉鎖事項証明書」があります。それぞれの特徴をふまえ、用途に応じた登記事項証明書を取得しましょう。

全ての登記記録が記された全部事項証明書

「全部事項証明書」とは、閉鎖されたものを除き、過去の所有権移転や抵当権の設定・抹消などの変更履歴を含む、全ての登記事項が記された証明書を指します。

登記事項証明書の中でも一番詳細で信憑性が高いため、主に金融機関や官公庁などから審査のため、求められることが多い証明書です。

オールマイティーな証明なので、特別な指定がない限り、通常は全部事項証明書で事足ります。

ちなみに、どの証明書でも通常50枚までは発行手数料は同じです。最も記載事項が多い全部事項証明書を発行しておけば安心なうえ、費用の面でもお得といえるでしょう。

現在の状況だけが記された現在事項証明書

「現在事項証明書」は、今現在、効力のある登記事項のみ記載された証明書です。過去の情報が省かれておりシンプルで見やすい点が特徴といえます。

現在の権利関係だけで構わない場合や、「不動産を担保に借金したことがある」「差し押さえに合ったことがある」など、過去の事実を明らかにしたくない場合などにも使われます。

ただ、金融機関や取引先など提出先によっては、記載事項が不足しているという理由で認められないケースもあるため、現在事項証明書でも問題ないかを、提出先に確認しておくと安心です。

指定の登記事項が記された一部事項証明書

「一部事項証明書」は、指定した登記事項の一部だけが記された証明書で、全部事項証明書では情報が多すぎるという場合に取得される証明書です。

例えば、マンションを所有している場合、共同で不動産を所有しているため、権利関係が複雑で情報量が膨大になることから、事務処理に支障をきたす場合があります。

仮に、全部事項証明書を取得すると書類が100ページに渡ることも珍しくないうえ、50枚ごとに手数料100円が追加されてしまいます。このようなケースの場合、一部事項証明書は便利といえるでしょう。

ただ、一部事項証明書はオンライン請求に対応していないため、法務省に問い合わせる必要があります。

閉鎖された登記事項を記載した閉鎖事項証明書

「閉鎖事項証明書」は、閉鎖された登記簿記録だけが記されている証明書です。

原則として、建物が取り壊されたり複数の土地が合筆した場合、登記簿は閉鎖されますが、法務局では土地は50年、建物は30年に渡って登記登録されています。

閉鎖事項証明書は、この閉鎖された登記記録が記されており、例えば、土地の購入を検討している場合など、その土地が過去どのように使われていたのかを調べることが可能です。

閉鎖事項証明書も、オンライン請求には対応していませんが、法務局の窓口に申請手数料を払えば、土地と関係性が無くても、だれでも申請することができます。

登記事項証明書の種類と特徴についてはこのとおりです。

種類 特徴
全部事項証明書
  • 閉鎖登記記録を除くすべての登記事項が記載されたもの
  • あらゆる場面で通用するオールマイティーな証明書
現在事項証明書
  • 現在の権利関係だけが記載されたもの
  • 現在の状況だけ分かればよい場合に向いている証明書
一部事項証明書
  • 指定した登記事項の一部だけが記されたもの
  • マンションなど全部事項証明書では情報が多い場合向き
閉鎖事項証明書
  • 閉鎖された登記簿記録だけが記されているもの
  • データ化される前の不動産の記録が必要な場合向き

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登記事項証明書の取得方法

記事項証明書の取得方法

ここでは、登記事項証明書を取得する2つの方法、「法務局の窓口で受け取る」方法と、「オンライン請求して法務局の窓口で受け取る」方法の、手順とその受付時間を紹介します。

法務局の窓口で受け取る?

登記事項証明書は法務局で発行しています。ただし、法務局は、各都府県に1カ所(北海道を除く)しか設置されていません。支局や出張所では、登記事項証明書の取得は取り扱っていないので注意しましょう。

窓口申請の手順

「法務局の窓口」で登記事項証明書を取得する場合は、最寄りの法務局に赴いて、窓口に交付請求書を提出することで、登記事項証明書を取得することができます。

請求書は、ウェブサイトでダウンロードすることができるので、事前に必要事項を記載して用意しておけば窓口での手続きがスムーズです。

窓口申請の受付時間は

窓口申請の受付時間は、祝日・年末年始(12月29日~1月3日)を除く、平日の月曜日から金曜日の午前8時30分から午後5時15分までとなっています。なお、登記事項証明書は即日受け取ることが可能です。

オンライン請求して法務局の窓口で受け取る

オンライン請求の場合、自宅のパソコンから請求することが可能です。受け取りは、オンライン請求後、郵送してもらえるほか、法務局の窓口で受け取ることもできます。

オンライン請求の手順

ここでは、登記と供託に関する手続きを、簡単に自宅やオフィスのパソコンから行える「登記・供託オンライン請求システム」を利用した、オンライン請求の手順を紹介します。

法務局に出向くことなく、気軽に登記事項証明書を申請できる点がメリットです。

登記・供託オンライン請求システムを利用した申請手順です。

  1. 登記・供託オンライン請求システムにアクセスし本人登録を行う
  2. ID・パスワードを入力し「かんたん証明書請求」にログイン
  3. メニューから「不動産」を選択し必要事項を記入

交付請求が完了したら、手数料の納付情報が画面に提示されます。手数料は、提示された日から起算して1日以内に、インターネットバンキング・モバイルバンキング等を通じて納付する流れです。

オンライン請求(法務局の窓口交付)の手数料は1通当たり480円なので、他の取得方法より費用が安い点がメリットです。

オンラインの受付時間は

オンラインの受付時間は、祝日・年末年始(12月29日~1月3日)を除く、平日の月曜から金曜日の8時30分から21時までです。

オンライン請求の受付時間は、法務局の窓口より余裕がありますが、17時15分以降の申請分は翌営業日の対応となっています。

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登記事項証明書の申請書の書き方

登記事項証明書の申請書の書き方

登記事項証明書の申請書の書き方は、普段馴染みがないだけに、どのような記載項目があるのか分からず、書く前から身構えてしまう人もいるでしょう。しかし、実際はそう複雑なものではありません。

必要項目をしっかり記載する

法務局のホームページにある記入例を見ながら、住所・氏名や不動産の種類(建物・土地)など、交付申請書へ必要項目を漏れなく記載します。

気を付ける点としては、住所と地番・家屋番号は全くの別物のため、「不動産の所在」の欄を記載する際は、両者の番号を間違えないようにしましょう。

また、複数の不動産に対して、設定された抵当権を一括して記載した「共同担保目録」が必要な場合は、有無の記入が漏れていると、共同担保目録が付いてこないため注意が必要です。

申請書の記載項目

600円分の収入印紙を貼る

法務局の窓口で申請する場合、登記事項証明書の申請用紙には収入印紙欄があり、必要な金額分の収入印紙を貼って提出します。その際、割り印は必要ありません。

収入印紙は登記事項証明書1本につき600円分必要です。

収入印紙は、直接法務局で購入することができるほか、郵便局等でも購入することができます。申請書を送付して取り寄せる場合は、郵便局で収入印紙を購入し、申請書に貼って郵送しましょう。

オンライン請求の場合は不要です。

登記事項証明書の取得に関する注意点

登記事項証明書の取得に関する注意点

登記事項証明書の取得には、それにまつわる、いくつかの注意点もあります。スムーズに手続を進めるためにも、事前に確認しておくと安心です。

オンラインで請求できない場合もある

場合によっては、登記事項証明書をオンラインで請求できないケースもあります。そのため、取得する登記事項証明書が、オンライン請求できるかどうか事前に確認しておきましょう。

例えば、現在事項証明書を請求する場合、登記事項の項目が500以上あるものは、オンライン請求ができません。

また、データ化される以前の情報を含む閉鎖事項証明書の場合も、オンライン請求ではなく、管轄の法務局に出向いて取得する必要があります。

西崎 洋一/宅地建物取引士
西崎 洋一/宅地建物取引士

オンライン請求が可能かどうかは、問い合わせるだけでは難しいかと思います。実際にオンライン請求をすれば、エラーになりますので、その時点で電話をしましょう。該当登記取得はこの場合結局、法務局に出向くことになります。

情報を知りたいだけなら取得の必要はない

不動産の情報を調べたいだけなら、わざわざ登記事項証明書を取得をする必要はありません。

インターネット上で、登記所が保有する不動産や登記情報を観覧できる、登記情報提供サービスを利用すれば、1通当たり335円(全部事項)で情報を得ることができます。

公的な証明書には利用できませんが、気軽に観覧できて便利です。受付時間は、土日・祝日・年末年始を除く、平日8時30分から21時までとなっています。

料金も安く手軽なため、不動産の情報を得るだけなら十分なサービスといえるでしょう。

データ化されていない登記情報もある

登記制度がデータ化された2008年以降、登記事項証明書の取得は、インターネット経由で誰でも簡単に行えるようになりました。

ただし、不動産の多くがデータ化されたと言っても、登記情報全てがコンピュータ化されたわけではなく、現在でも不動産事項の一部は、登記簿にしか記載されていないものもあります。

データ化されていない登記情報は、インターネットで取得することができませんので、このような場合は、管轄の法務局の窓口で直接手続きを行いましょう。

西崎 洋一/宅地建物取引士
西崎 洋一/宅地建物取引士

データ化されているか、されていないかを確認するにはオンライン実際に見て→エラー→法務局電話→法務局出向くという流れになります。

登記事項証明書を取得して取引をスムーズに進めよう

登記事項証明書を取得して取引をスムーズに進めよう

「登記事項証明書」は、不動産売却時や住宅ローンの申請など、不動産に関わる様々なシーンで必要な書類です。申請方法は直接、法務省の窓口に出向く方法と、手軽なオンライン請求があります。

また、窓口申請・オンライン請求問わず、登記事項証明書の取得には、土地の地番や家屋番号が必要なので事前に忘れず確認しておきましょう。

加えて、登記事項証明書は主に4種類あり、それぞれの特徴を踏まえた上で、場面に応じた使い分けがポイントです。

取得の手続きは、決して複雑で難しいものではありません。手順を踏えれば誰でも簡単に取得をすることが可能です。段取りよく登記事項証明書を取得して、不動産取引をスムーズに進めましょう。

齊藤数馬 / 編集長
齊藤数馬 / 編集長

買取業界のWebマーケティングに携わり4年目の高く売れるドットコムマガジン編集長。家電や家具、楽器、車から不動産まであらゆるモノの買取・処分方法のコツを紹介していきます。

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