土地を売りたい時、測量をお願いするべき?費用や手順、知っておきたい情報をご紹介

所有する土地を売却する際、どこからどこまでが自身で所有している土地なのか、面積と境界線をはっきりさせておく必要があります。そのために大切なのが「測量」です。測量にはどのくらいの費用や時間がかかるのか、どのように行われるのか、など、測量についての基礎知識を解説します。
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土地を売りたい時、測量をお願いするべき?費用や手順、知っておきたい情報をご紹介

土地の売却を検討しているとき、ご自身の土地がいくらくらいで売却できるのか気になりますよね。

そして、土地の価格を決める前提条件として、「面積」を確定させておく必要があります。

どこからどこまでが売主が所有している土地なのか、その境界線をはっきりしておく必要があるからです。

その面積を決めるために行うのが、土地の「測量」です。

測量にはどれくらいの費用や時間がかかるのか、どのように行われるのか、土地の売買をする前に、測量に関する知識を取得しておきましょう。

この記事の監修者

黄 威翔/宅地建物取引士

黄 威翔/宅地建物取引士

台湾出身。日本で不動産業と出会い、一年目で宅地建物取引士を取得。 地方の不動産会社に長年勤務し、日本全国の中古不動産の売買仲介を担当。  日本の方はもちろん、外国の方の対応経験も豊富で様々な視点から日本の不動産市場をご紹介しています。

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測量とは?

測量とは?

測量の目的は、「土地の面積」と、隣接する土地との「境界」を明確にすることです。

土地を売却するにあたり、正確な面積を求め、隣との境界線を明確にする「境界確定測量」を行い、境界確認書を作成します。

確定測量図としてきちんと境界線が書面に残れば、土地の売り手にとっても買い手にとっても後のトラブルを回避することに繋がります。

測量図の種類

面積は登記簿謄本にも記載がありますが、正確でない場合も多くあります。

また、隣との境目が明確でない土地は、後に近隣トラブルにもなりかねません。

そんなリスクを回避するために、正確に測量された証拠である「測量図」が大切です。

土地の売却に使用される測量図は「確定測量図」「地積測量図」「現状測量図」の3種類があり、中でも一番信頼度が高いのは「確定測量図」です。

その違いをみていきましょう。

確定測量図

確定測量は、隣の土地の所有者との合意の基に行われます。

測量時に隣の土地の所有者が立ち合って測量を行い、署名・捺印の上で境界を確定します。

境界確認書が作成され、それに基づいて確定測量図を作成するのです。

土地の境界があいまいであったり、登記簿謄本と面積に相違があったりする場合など、確定測量を行うことで、誤ってお隣の土地まで売却してしまっていたことが後に判明したり、面積を誤って売却してしまったりといったトラブルをなくすことができます。

そのため、売却時にはこの確定測量が必要になります。

買い手に対しても、この確定測量図があると安心してもらいやすくなるでしょう。

地積測量図

地積測量図は、土地家屋調査士や測量士によって測量した結果を、法務局の仕様で登録した図面です。

法務局で誰でも取得することができます。

確定測量を基に作成されたものであれば信頼性は高いですが、古いものであったりすると、必ずしも隣の土地の所有者の立ち合いのもとに作成されているとは限りません。

法務局に登録された地積測量図は、土地の売買契約時に確定測量図の代わりとして使用できますが、実際の土地を見てみて図面通りに境界標があるのかなど確認すると良いでしょう。

現状測量図

現状測量図は、土地家屋調査士や測量士によって、現状を基に測量して作成される測量図で、「仮測量図」とも呼ばれます。

あくまで仮測量のため、隣の土地の所有者の立ち合いの必要がありませんが、立会いなしで作成された場合は売買契約で使用することはできません。

隣の土地の所有者が立ち合いの基で作成された現状測量図であれば、売買契約でも使用できます。

確定測量図との違いは、測量時に行政機関が立ち会う「官民査定」であるか、行政機関の立ち合い無しで行う「民民査定」であるか、です。

「官民査定」は時間と費用がかかります。

黄 威翔/宅地建物取引士
黄 威翔/宅地建物取引士

買い手と売り手の合意があれば、「民民査定」で作成された現状測量図でも、土地の売買を行うことができます。

測量にかかる費用

面積が100坪以下の一般的な土地を測量した場合、費用の相場は、現状測量で35〜45万円、確定測量では60〜80万円程度です。

現状測量と確定測量の違いは、前の項目でご紹介したとおり、隣の土地の所有者の立ち合いが必須であり、なおかつ行政が立ち会う「官民査定」であるかどうかです。

費用が高くなってしまうのはどのようなケースでしょうか。また、なるべく費用をおさえる方法はあるのでしょうか。

費用が高額となるケース

例えば査定をする土地に、道路や公園、水路などといった行政の管理する土地が接していれば、行政の立ち合いが必要な「官民査定」となります。

行政とのやり取りに手間と費用がかかるために費用が高くなってしまいます。

その他、土地が広すぎたり、高低差があるなど土地の状況によっては高額になる場合があります。

測量するために時間や手間がかかり、その分の人件費などがかかってしまうためです。

また、境界杭がない場合は、新たに境界杭を設置する費用が発生しますし、近隣とトラブルがある場合には弁護士費用などがかかるケースも。

近隣が遠方であれば立ち合いにかかる費用の負担なども考えておく必要があります。

なるべく測量費用をおさえるには

測量にかかる費用は、事前の調査や測量、書類の作成、登記などといった項目ごとに費用が発生します。

そのため、以前に土地の測量を行ったことがあれば、地積測量図を入手して作業項目を減らすと、費用をおさえられるでしょう。

また、近隣の土地所有者が以前に測量を行っていれば、同じ業者に依頼することで作業の重複を防ぐこともできます。

測量の流れ

測量の流れ

実際の測量の流れについても解説しましょう。

測量には通常、3〜4ヶ月程かかりますが、近隣の土地の所有者との立ち合いなどもあるため、場合によっては1年以上かかってしまうことも。

土地の売却を検討しているのであれば早めに準備をしておく必要があります。

必要書類の取得

土地家屋調査士や測量士といった専門家へ見積を依頼する前に、法務局などであらかじめ必要な書類を準備しましょう。

下記のような書類があればスムーズに測量を行うことができます。

  • 構図
  • 登記簿謄本
  • 共同担保目録
  • 地積測量図
  • 建物図面
  • 近隣の土地の所有者への事前説明

    近隣の土地の所有者や行政の担当者に測量についての説明を行い、立ち合いの依頼や日程の調整を行います。

    日程の依頼は電話や書面の郵送などさまざまで、土地家屋調査士とよく相談しながら決定していきます。

    現地での事前調査

    事前に用意した資料を基に事前調査を行い、現状の測量を行います。

    この時に作成されるのが「現状測量図」です。

    境界の確定

    近隣の土地の所有者や行政(公道との境界を決める場合)の立ち合いのうえで、合意のもとに境界を決めます。

    決まった境界には杭を設定して測量図を作成します。

    境界確認書の作成

    境界を決定した際に作成した測量図をもとに境界確認書を2通作成します。

    1通は近隣の土地の所有者が保管するためです。

    測定する土地の所有者、近隣の土地の所有者、行政の署名と捺印をもって確定測量図となります。

    登記

    確定測量図をもとに、面積を確定し、登記を行います。登記を行うことで登記簿謄本に記載される面積が確定測量図と一致します。

    黄 威翔/宅地建物取引士
    黄 威翔/宅地建物取引士

    土地の売却時には登記簿謄本より確定測量図が優先されますので、登記は売却後でも問題ありません。

    イエウール

    測量が必要なケース

    測量が必要なケース

    土地の売買契約時にはとても重要な確定測量図。

    面積を正しく測ることと、隣との境界を確定しておくことで、後々のトラブルを回避することにつながります。

    例えばどのような土地の場合だと測量を行う必要があるのでしょうか。いくつかの具体例をご紹介します。

    境界がわからない

    境界杭やフェンスなどといった隣の土地との境界の目安がない土地は、以前に境界確定をしていても、変わってしまっている可能性もあるため、改めて境界確定を行う必要があります。

    境界がわからないということは、どこまでの範囲の土地が売却できるのかがはっきりしないということ。

    誤って隣の土地まで売却してしまう等のリスクがあり、後にトラブルになる恐れもあるのです。

    地価が高い土地

    土地の売却価格は面積×㎡(坪)単価で求めることが多いですが、1㎡違うだけでも価格に大きく影響します。

    そのような場合には正しい面積を測る必要があります。

    相続税納税のため

    相続税が金銭で支払できない場合などに、不動産を物納することがあります。

    物納をするには、隣の土地との境界が明確になっている土地でなければいけません。

    そのために測量を行い、境界確定をする必要があります。

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    測量を必要としないケース

    土地の売買時には測量して正しく面積を測り、境界確定を行う必要がありますが、場合によっては測量を必要としないケースがあります。

    どのようなケースなのか、例をあげていきます。

    地価が低い土地

    例えば地方などの地価の安い土地は、確定測量を行わない場合があります。

    地価が安いために面積の多少の誤差で生じる金額よりも、確定測量にかかる費用のほうが高くなってしまうためです。

    特に広大な土地になれば、その分、測量にかかる費用は手間や人件費などで高くなります。

    そのような場合にも売主と買主、双方の合意があれば、確定測量を行わずに売買契約が可能です。

    隣の土地の所有者の合意を得ている

    隣の土地との境界について、隣の土地の所有者の合意が得られていて、署名と捺印を待っている状態の場合も、売買契約をすすめても問題ありません。

    その場合は、承認が下りなかった場合や面積が変わってしまった時のために、解約や売買価格の変更などの特約を結んでおく必要があります。

    測量士・測量事務所の探し方

    測量士・測量事務所の探し方<

    測量は土地家屋調査士や、測量士に依頼をします。

    以前依頼したことがある場合や、隣の土地の所有者が測量を行ったことがあれば、同じところへ依頼することで、重複してしまう作業を避けることができ、測量費用を抑えることができます。

    自ら土地家屋調査士や測量士を探して依頼する以外にも、不動産会社が紹介してくれますので、売却まで見据えているならトータルで担当してくれる不動産会社を見つけて、相談してみると良いでしょう。

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    不動産会社に相談するときに重要なのは、土地の売却に慣れている不動産会社を選ぶことです。

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    まとめ

    土地の売却を検討する際に、意外と見落としがちな土地の測量。

    どこまでが売却できる土地なのかその範囲を明確にしないために、トラブルにつながるケースは後を絶ちません。

    土地の売り手にとっても、買い手にとっても測量を行っておくことは重要なのです。

    測量には費用も手間もかかりますので、土地の売却を検討する際には、測量費用や期間もあわせてプランニングするようにしましょう。

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    黄威翔 / 宅地建物取引士
    黄威翔 / 宅地建物取引士

    不動産会社に長年勤務し、不動産売却の国家資格「宅地建物取引士」を取得。中古不動産の売買仲介に関わり、日本全国の売主のお客様から貴重な財産を預かっています。専門家の視点から不動産売却の知識をわかりやすく解説します。

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