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ダイヤモンド鑑定書の見方を簡単解説|再発行の方法や鑑別書との違いも紹介

ダイヤモンドの品質評価を記載している鑑定書。では、鑑定書の細かい内容は把握できていますか?
見慣れない文字や記号が書かれており、何が何だかわからないという人も多いのではないでしょうか?
本記事では、鑑定書の見方を項目ごとに解説していきます。
さらに、鑑定書なしのダイヤモンドを買取してもらう際の注意点もまとめているので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
※相場情報は実際の買取価格と異なる可能性がございます。
ダイヤモンドに付属している鑑定書の役割
鑑定書はダイヤモンドのみに発行される品質証明書です。
正式名称は「ダイヤモンドグレーディングレポート」と言います。
特徴はダイヤモンドだけに発行されることと、品質評価をしていることです。
ダイヤモンドの品質は4つのCで評価されています。
- カラット:ダイヤモンドの重さ
- カラー:ダイヤモンドの色味
- クラリティ:ダイヤモンドの透明度
- カット:ダイヤモンドの形状
鑑定書では、これら4Cの評価を根拠となる測定・検査結果とともに示しています。
ダイヤモンドに付属する鑑定書ですが、1粒あたり0.15カラット未満の小さなダイヤモンドにはほとんど付属していません。
理由は、サイズが小さすぎて正確に計測できない、鑑定にかかるコストが商品価格に見合わないなど。
鑑定書がないからといってダイヤモンドの品質に問題があるわけではないので、心配は不要です。
ダイヤモンドの鑑定書と鑑別書の違いは?
鑑定書とよく間違われる鑑別書。
鑑定書は、ダイヤモンドのみに発行され、品質を記載しているものでした。
一方で、鑑別書はダイヤモンド以外の宝石にも発行され、本物かどうかを示す書類です。
鑑別書では品質に一切触れておらず、あくまでも素材が何なのかを示すのが役割となっています。
- 鑑定書:ダイヤモンドの品質を証明する
- 鑑別書:さまざまな宝石の素材を明らかにする
ダイヤモンド鑑定書の見方
鑑定書は英語で書かれていたり、見慣れない項目があったりと、内容を把握するのが難しいと思う人も多いのではないでしょうか?
そこで、鑑定書の見方を項目ごとに紹介します。
ダイヤモンドの品質である4C
鑑定書で最も重要な項目が、カットされたダイヤモンドの品質を示す4Cです。
それぞれ、どのようなことを評価しているのかや、どのように表記されているのかを解説します。
カラット(Carat Weight)
カラットは、ダイヤモンドの重さを表す項目です。
1カラット=0.2グラムで、1カラットの1000分の1まで測定されます。
鑑定書には「ct」や「carat」という単位で表記されており、一般的に数字が大きいほど高品質です。
ジュエリーに使われているダイヤモンドは、ほとんどの場合0.05ctから1.0ctの間でしょう。
カラー(Color Grade)
無色透明に見えるダイヤモンドですが、かすかに黄色みを帯びているものが多くあります。
カラーの評価では、黄色みを帯びているかの検査結果を、アルファベットのD〜Zで表記しています。
評価の基準は以下の通りです。
- D〜F:無色透明
- G〜J:ほとんど無色
- K〜M:かすかに黄色い
- N〜R:とても薄い黄色
- S〜Z:薄い黄色
鑑定書ではD〜Zのアルファベットが書かれており、Dが最も透明で高い評価となります。
クラリティ(Clarity Grade)
ほとんどのダイヤモンドには、不純物などの内包物があり、透明度に影響を与えています。
この内包物の数、大きさ、色、場所などを検査し評価しているのがクラリティです。
また、外側の傷も透明度を下げてしまうため、クラリティの評価に反映されています。
クラリティの評価は11段階に分けられており、10倍に拡大したときの内包物や傷の有無・程度で判断されています。
- フローレス(FL)
- インターナリーフローレス(IF)
- ベリーベリースライトリーインクルーテッド(VVS1・VVS2)
- ベリースライトリーインクルーテッド(VS1・VS2)
- スライトリーインクルーテッド(SI1・SI2)
- インクルーテッド(I1・I2・I3)
フローレス(FL)は、10倍に拡大しても傷や内包物がなく透明度の高いダイヤモンドに与えられる評価です。
反対にインクルーテッド(I1・I2・I3)は、傷や内包物が多く、透明度が低いということ。
鑑定書には「FL」や「VVS1」のように表記されることが多く、FLが最も品質の高いダイヤモンドです。
カット(CUT GRADE)
ダイヤモンド全体の形のバランスと、研磨の状態を評価しているのがカットです。
カットの評価は、以下の5段階で表されています。
- Excellent
- Very Good
- Good
- Fair
- Poor
さらに、Excellentは研磨状態(ポリッシュ)と対称性(シンメトリー)の評価を合わせて4段階に分けられます。
- Excellent(ノーマルエクセレント):研磨状態と対称性はベリーグッド
- 3Excellent(トリプルエクセレント):研磨状態と対称性もエクセレント
- Excellent H&C(エクセレントハートアンドキューピッド):研磨状態と対称性はベリーグッドで、ダイヤモンドの対称性にハートマークや矢印が見える
- 3Excellent H&C(トリプルエクセレントハートアンドキューピッド):研磨状態と対称性もエクセレントで、ダイヤモンドの対称性にハートマークや矢印が見える
カットの項目は、英語表記で「Excellent」や「Very Good」と書かれていることが多く、「Excellent」が最高評価です。
「3Excellent」などは、より品質のいいダイヤモンドということになります。
※「ハート&キューピッド™」は中央宝石研究所の登録商標です。
4C以外の鑑定書の内容
鑑定書に書かれているのは4Cの評価だけではありません。
ダイヤモンドの個性を表すさまざまな項目が記載されているので、それぞれ紹介していきます。
なお、これから紹介する項目は、品質を評価するものではありません。
カット・形状(SHAPE & CUT)
ダイヤモンドは、原石の特質に合わせてカットされています。
代表的なカットは、
- ラウンド ブリリアント
- マーキーズ
- オーバル
- ペア
- ハート
- スクウエア
- エメラルド
など。
鑑定書には「Round Brilliant」のように英語で表記されています。
寸法(Measurements)
寸法は、ガードル直径の最小と最大を100分の1ミリ単位で表示されています。
ガードル直径は、ダイヤモンドを真上から見たときの円の直径のことです。
蛍光性(Fluorescence)
ダイヤモンドには、X線や紫外線などの光を当てると発光するものがあります。
この発光の度合いを5段階に分けたのが蛍光性です。
- None(無し)
- Faint(弱い)
- Medium(中)
- Strong(鮮やか)
- Very Strong(かなり鮮やか)
4Cのように品質を左右する基準ではありませんが、蛍光性は価格に影響を与える項目です。
日本ではMediumよりも蛍光性が強くなるにつれ価格が安くなる傾向にあります。
一方で、アメリカでは蛍光性が価格に与える影響は少ないと言われているなど、国や地域によって評価が分かれているのが特徴です。
プロポーション(Proportion)
ダイヤモンドに施された面の角度や比率を、細かく記載しているのがプロポーションです。
鑑定書には、ダイヤモンドの図とセットで記されています。
プロット(PLOT)
内包物の特徴を図で示しているのがプロットです。
表面の特徴は緑、内部の特徴は赤、カットの際につけられた傷は黒と、それぞれ色分けして示されているのが特徴。
鑑定会社によっては、プロットを記載せず「図示省略」と書かれている場合もあります。
ダイヤモンドの鑑定書を再発行する方法
ダイヤモンドの鑑定書を失くしてしまった場合、再発行はしてもらえません。
なぜかというと、再発行して欲しい鑑定書とダイヤモンドが同じものだと証明できないからです。
そのため、新たに鑑定書が欲しい場合は、再度ダイヤモンドを鑑定してもらう必要があります。
ただし、指輪などについているダイヤモンドを再鑑定してもらうときは、一度ダイヤモンドを外さなければいけないため、傷がついてしまうリスクがあるのは把握しておきましょう。
再鑑定をしてもらうには、
- ダイヤモンドを購入した店舗へ問い合わせる
- 鑑定機関に自分で依頼する
の2つの方法があります。
保証書などがある場合は、購入した店舗へ問い合わせることで、再鑑定のサポートをしてもらえるケースが多いでしょう。
自分で鑑定機関へ依頼する場合は、以下のような信頼性のある鑑定機関を選ぶのがおすすめです。
- 米国宝石学会(GIA):ハイブランド御用達の鑑定機関
- 中央宝石研究所(CGL):国内最大かつ、海外でも知名度の高い鑑定機関
- AGTジェムラボラトリー(AGT):カラーダイヤモンドの鑑定を得意とする鑑定機関
再鑑定の料金は鑑定機関やダイヤモンドの大きさによって異なり、5,000円〜1万円ほどのことがほとんどです。
鑑定書なしのダイヤモンドを買取するときの注意点
ダイヤモンドを買取してもらうときは、鑑定書がなくても問題ありません。
鑑定書そのものに価値があるわけではないので、専門の査定士が在籍している業者であれば、適正価格で買い取ってもらえます。
とはいえ、鑑定書なしとありで、査定時間や買取金額に差が出るケースも。
それぞれ詳しく解説していきますね。
鑑定書がないとダイヤモンドの査定に時間がかかることがある
鑑定書があれば、査定士は鑑定書の記載内容と実物に相違がないかを確認することで、品質を把握できます。
しかし、鑑定書がないと一からダイヤモンドの品質を見極めなければなりません。
また、品質の判断に迷ったときに鑑定書があればその内容に従って判断すればいいですが、鑑定書がなければ他の査定士に相談するなど、一つ一つの判断に時間がかかることも。
そのため、鑑定書なしで買取してもらう際は、時間に余裕があるときに査定してもらうのがおすすめです。
鑑定書がないとダイヤモンドの買取価格が安くなることがある
鑑定書がないのが原因で、本来の品質よりも低く評価されてしまう場合もあるので注意が必要です。
例えば、査定士がカットの評価において、ExcellentかVery Goodのどちらかで迷ったとします。
品質のいいExcellentで買取をしたにもかかわらず本当はVery Goodだった場合、買取業者は損をしてしまうため、迷ったら低い品質で査定する可能性も否定できません。
このように、経験の浅い査定士しか在籍していない買取業者に鑑定書なしのダイヤモンドを査定してもらうと、適正価格よりも安くなることも考えられます。
そのため、鑑定書がないダイヤモンドを買取してもらうときは、買取実績が豊富で信頼できる業者を選ぶのがおすすめ。
▼ダイヤモンドの買取について詳しく知りたい人は、ダイヤモンドのおすすめ買取サービスや高く売る方法をご紹介している記事もあるので、合わせてご覧ください。
まとめ
ダイヤモンドの鑑定書の役割や見方について解説しました。
鑑定書はダイヤモンドの品質を証明する書類というだけで、鑑定書そのものに価値があるわけではありません。
そのため、鑑定書がないダイヤモンドでも、適正価格で買取してもらえます。

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