- 遺品整理・生前整理
生前整理のタイミングと3つの進め方|おすすめの生前整理サービスも紹介

終活という言葉が定着しつつある昨今、その一環として生前整理をする人が増えています。多くの人が、いざというときに備えて生前整理をしておく必要性を感じていますが、実際、いつはじめたらよいのか、何をすればよいのか分からないのが現状です。
この記事では、生前整理をはじめるのにおすすめの時期や進め方、整理に困ったとき利用できるサービスを紹介しています。この機会にぜひ参考になさってください。
目次
※相場情報は実際の買取価格と異なる可能性がございます。
生前整理とは?

生前整理とは、文字通り生きているうちに自分の身辺を整理することです。整理するものはさまざまで、お金や保険、家や土地、美術品や骨董品など財産として家族に残すものもあれば、長い間使用していない楽器や家具、服、壊れてそのままの家電など、処分しなければならないものもあります。これらをまとめて片付けることを生前整理としています。
特に歳を重ねると、持ち物が増えていることが多いので、自分自身の所有物をしっかり把握して整理しておくことが大切です。
いつはじめる?おすすめの時期とメリット

では、いつ生前整理をはじめたらよいでしょうか。はじめるのに最適な時期と生前整理をしておくメリットについて考えましょう。
何歳からはじめる?生前整理のおすすめ時期
結論から言いますと、できるだけ早い時期からはじめることです。
終活をはじめるきっかけとして多いのが、還暦を迎えたときや定年退職したときです。 特に定年退職で社会的なリタイアを迎えると、これまでの人間関係や生活のリズムがまったく異なります。また、子供たちが独立して家族構成が変わることもあります。このような環境の変化を機に、残りの人生をどう過ごすか考え直す人が多いようです。
また、できるだけ早くという観点からすると、まだ働き盛りで体力・気力にも余裕がある50代のうちにはじめておくのもよいでしょう。
生前整理を早くはじめるメリット
では、早くから生前整理をはじめることには、どんなメリットがあるでしょうか。ここでは、3つのポイントを挙げています。
家族の負担が軽くなる
生前整理をしておく最大のメリットとして、家族の負担を軽減できることが挙げられます。愛する家族が亡くなり、悲しみのなか葬儀を行い、その後落ち着く間もなく遺品整理をしなければなりません。故人の荷物を整理することは、家族にとって体力的にも精神的にもとても辛いことです。
また、近年、核家族で子供たちと離れて暮らしていたり、老老介護で遺された家族自体も高齢である場合があります。そうした状況で遺品整理を進めていくのは大変なことです。そのため、生前整理をすることで家族への負担を極力減らしていくことが大切です。
また、財産として家族に残すものに関しても、きちんと整理をして誰が何を相続するかを明確にしておくなら、無用な家族間のトラブルを避けることができます。
余生を安心・快適に過ごせる
生前整理は家族だけでなく、ご自身にとってもプラスになります。今は元気に過ごせていても、突然の事故で亡くなったり、病気で長期入院や闘病を余儀なくされる場合、残された自分の持ち物はどうなるのか不安を感じる人もいます。早めに生前整理を済ませておけば、そうした日常の不安やストレスが取り除かれ、安心して暮らすことができます。
精神面で安心できることに加え、不要な物が整理・処分されるので、老後の居住スペースの改善にも繋がります。物が溢れていることが原因で生じる、屋内での転倒などの怪我を予防できますし、必要であればバリアフリーに改築するなど、より快適な生活を送ることができるでしょう。
老後の生活設計ができる
生前整理をして不要なものを処分すると、心も環境も整理されるので、自身の老後の暮らしのイメージがより現実的になり、生活設計がしやすくなります。
また、整理をして物を減らすだけでなく、これからの暮らしに本当に必要なものが何かはっきりわかるので、あまり必要でない物を新しく買い足すことがなくなり、不要な出費を抑えることができます。
生前・老前・遺品、整理の違いを知る!
終活の際に使われる言葉に、生前整理、老前整理、遺品整理があります。ここでは、それぞれの言葉の違いについてまとめています。
生前整理 | 老前整理 | 遺品整理 | |
---|---|---|---|
いつはじめる? | 生きているうちに | 老いる前に | 本人が亡くなってから |
だれが行う? | 本人または家族 | 本人 | 家族 |
何のために? | 家族の負担軽減 | 自分のため | 故人の物を片付ける |
何をする? | 遺品や財産を整理 | 不用品を処分 | 遺品や財産を整理 |
老前整理は終活を目的とするだけでなく、断捨離をして今のライフスタイルを見直す目的の場合もあるため、さらに若いうちにはじめる人もいます。その場合、老前整理をして物を減らしたあと、不要なものを増やさないよう維持していくことが大切です。
生前整理の進め方とポイント

生前整理の必要性について理解していても、実際に何から手をつけたらよいのかわからない方も多いのではないでしょうか。ここからは、生前整理の進め方のポイントとなる点を見ていきましょう。
財産目録を作成しておく
財産整理をするには、まず、自分がどんな資産を所有しているのか把握しておくことが大切です。そのため、家や土地、預貯金や有価証券、宝石や骨董品などのプラスとなる財産から借金などのマイナスの財産まで、財産目録を作成してすべてリスト化しておきます。目録を作成することで、誰が何を相続するか明確にできるので、相続人同士が揉めるというトラブルを回避できます。
また、相続税の申告の要否や、相続税の納付額を明らかにするためにも財産目録を作成しておくことをお勧めします。お金に関する重要なことなので、少しでも不安要素が残るときは、弁護士や司法書士などの専門家に相談することができます。
必要、不要なものを分別する
物の生前整理の第一歩は、必要な物や残す価値のある物と、処分する物を分けることからはじまります。
ここでポイントとなるのは、「2年以上使用していない物は処分する」というような、分別する基準を作っておくことです。愛着のある物やまだ使えそうな物を処分するのは簡単なことではありませんが、基準を作りそれに沿って仕分けていくことで、本当に必要かどうか客観的に見ることができます。結果、今後の生活に必要な物だけを残し、納得したうえで不要なものを処分できます。
それでも残しておくか処分するか迷うものがあれば、ひとまず保留にしておき、再度検討してみるとよいでしょう。
買取サービスを利用する
自分にとって不要になった物の中には、高級バッグや宝飾品、美術品、切手、着物といった高価な物や、楽器や鉄道模型など、同じ趣味を持つ人には価値のある物など、ただ処分品として片付けてしまうにはもったいない物もあるかもしれません。
そのような場合、買取サービスを利用するという選択肢があります。物や状態によっては、思った以上に高く買い取ってもらえることもあります。ネットで無料査定を行っている買取業者がたくさんあるので、一度見積もりを出してもらってから検討することもできます。価値ある物を売ることで現金化できるだけでなく、必要とする人に引き継がれることにより、再び物としての価値が見いだされます。
このように生前整理を一通り終えたら、最後にエンディングノートや遺言書も作成して、ご自身の意思がきちんと家族に引き継がれるようにしておきます。
多くの方が悩む切手や着物の買取については「切手買取業者おすすめ11社を比較|高く売るならどこ?」や「着物買取おすすめ業者5選!高額査定・業者選びのポイント」で高く売るコツやおすすめの買取業者を紹介しています。ぜひご覧ください。
こちらの記事で詳しく紹介しているので読んでみてください。困った時に便利なサービスをご紹介
近年、生前整理を請け負う業者も増えています。困ったときは、悩まずプロに任せて安心して生前整理を進めることが大切です。ここでは、利用できるサービスをご紹介します。
バイセル
生前・遺品整理の品物の価値をしっかり見極めるには買取専門サービスの利用もおすすめです。
バイセルは月間20.000件以上の問い合わせ数を誇っており、電話またはWEBから査定の相談を気軽に行うことが出来ます。
クーリングオフ制度についても記載があるため、万が一のトラブルを未然に防ぐ取り組みも実施しているため安心です。
全国対応の出張買取を実施しており、査定料は無料のため遺品を処分してしまう前に利用してみてはいかがでしょうか。
バイセルに遺品の査定を依頼する遺品の整理屋さん

遺品の整理屋さんは家具や家電、嗜好品等の買取を中心とした生前・遺品整理サービスです。
見積りや出張費用は無料で遺品の供養も実施してくれるため、要望に柔軟に応えてくれます。
事前予約も受け付け中で、料金も明確かつ見積り後の追加費用もかからないので、まずはメールまたは電話で相談をしてみてください。
遺品の整理屋さんで査定を依頼するみんなの遺品整理

「みんなの遺品整理」は一回のお問い合わせで最大3社まで最適な整理業者を紹介してくれる一括見積りサービスです。遺品整理のみならず、生前整理、特殊清掃など幅広い整理に対応しており、ニーズに応じて業者同士の料金やサービス内容を比較検討することができます。掲載企業すべてプロの遺品整理しが在籍しているため安心です。
みんなの遺品整理で一括見積もりするプログレス

遺品整理から生前整理やハウスクリーニング、不動産など相続対策の提案まで幅広いサービスを展開している遺品整理業者。整理・処分するだけでなく価値のある物があれば買取をして、その分、生前整理の費用から差し引いてもらうことができます。全国対応なので、どこに住んでいても安心して利用できます。
ワンステップサービス

テレビや雑誌に多く出演しているスタッフも在籍している、各業務分野での「プロ」が集まる遺品整理・特殊清掃の専門事業所です。ワンステップレディースという女性だけで対応するサービスもあるので、一人暮らしの女性も安心して任せることができます。
参考:遺品整理・特殊清掃のワンステップサービス|全国対応・生前整理承り中
不動産の整理|相続トラブルを避けるために
土地や家などの不動産は、相続の際に最もトラブルが起こりやすいと言われています。主な理由として、以下のようなことが挙げられます。
- 簡単に処分したり平等に分けられない
- 不動産にどのくらいの価値があるのか評価が難しい
- 相続することで税金や維持費などコストもかかる
不動産相続が原因で遺された家族が揉めたり、負担をかけるようなことがないよう、土地や家に関しては特に生前整理をしておく必要があります。遺言書を作成して、ご自身の遺志が引き継がれるようにしておきましょう。また、相続する側も事前に対策をとっておく必要があります。そこで、不動産の分割方法についてまとめました。
不動産の分割方法は4つ
まずは、それぞれの分割方法のメリット・デメリットを知って、ご自身やご家族にとって納得のいく方法を見つけましょう。
現物分割

現物分割とは、不動産をそのままの形で相続する方法です。相続人1人が単独取得する場合もあれば、一つの土地を分割して分割後の土地をそれぞれ単独取得する場合、不動産が複数あってそれぞれを単独取得する場合など、様々なケースが考えられます。現物をそのまま相続というシンプルな方法であるため、実際によく使われている解決方法です。
メリットは、土地や家をそのまま残せることです。特に相続人が居住している場合は、住み慣れた環境や近隣の人との繋がりを変えることなく現状のまま過ごすことができます。それ以外にも、個々の不動産を単独で相続することで、いざ売却という場合でも基本的には話し合いをしなくて済むので、スムーズに進めることができます。
デメリットは、相続する不動産の価値が物件により異なるため、公平に分割することができません。また、不動産は高額であるため、誰か1人が単独取得すると他の相続人より遺産の取り分が多くなるため、不満を持つ人が出てきてトラブルとなる可能性があります。
代償分割

代償分割とは、相続人のうち1人が不動産を全て取得し、他の相続人にそれに見合う現金を渡す方法です。例えば、相続遺産が6,000万円相当の土地や家があり、それを相続人3人で分ける場合、土地や家を全て受け継ぐ人が他の相続人に対し、現金で2,000万円ずつ支払います。このようにして、相続する財産は異なるものの公平に分割されたことになります。
メリットは、現物分割と同様、土地や家を手放したくないときにそのまま残すことができます。また、現物分割の結果、均等に分けることが難しい場合は、代償分割で公平性を保つことができます。
デメリットは、土地や家を受け継ぐ人が、他の相続人に代償金を支払う必要があるため、高額な資金を用意しなければなりません。資金が確保できなければ、この方法を実現化できないため、土地や家を手放さなくてはなりません。話し合いに時間がかかり、相続問題が長引く可能性があります。
共有

共有とは、不動産を複数の相続人で共有する方法です。
メリットは、現物・代償分割と同様、土地や家などの不動産をそのまま残すことができることです。加えて、これまでの方法のように遺産分割協議をする必要がないため、当面は公平かつ円満に相続ができます。
デメリットは、後に不動産を処分したいとき、共有にしていると相続人全員からの承諾が必要になり、自分ひとりの意思や判断で処分ができません。さらに、共有の相続人の誰かが亡くなった場合、次の相続で揉める原因となりかねません。また、不動産の管理をめぐりトラブルとなる可能性もあります。
換価分割

換価分割とは、不動産を売却して現金化し分割する方法です。
一番のメリットは、お金に換えることでそれぞれの取り分が明瞭になり、平等に分割できることです。また、現物分割のように誰かが不満を抱いたり、代償分割のように不動産を相続する人が金銭的な負担を抱えることもありません。さらに、不動産を売却するので、税金や維持管理にかかるお金も不要になります。
デメリットは、思い出のある土地や家を手放すことです。その他には、必ずしも希望通りの価格で売却できない場合があります。また、不動産を売却するには手数料や譲渡所得税などの税金がかかるため、諸経費も準備しておく必要があります。
まとめ
生前整理をはじめるのに最適な時期や整理をするメリット、進め方について見てきました。生きているうちに整理するということは、自分自身の死に向けて準備を進めていくため、寂しさを感じる方もおられるかもしれません。しかし、それ以上に愛する家族の精神的・身体的な負担を軽減できることや、自分自身も残りの人生を安心して過ごせることを考えると、やっておくだけの価値があることと言えます。
生前整理がご自身と家族にとって、より安心・快適な生活を送るきっかけとなるよう、今からはじめてみるのはいかがでしょうか。