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好条件で売却できるSaaSの条件とは?国内外で進むSaaSの買収事例

インターネットを介し、サービスとしてソフトウェアを提供するSaaS。自社の事業の弱点を補強する目的で、SaaSを買収したいと手を挙げる企業も増えています。SaaSの大型売却事例や需要の高いSaaSなどを紹介しながら、SaaS売却について説明します。

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好条件で売却できるSaaSの条件とは?国内外で進むSaaSの買収事例

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売り買いされるのはモノや会社だけではありません。

インターネットを介して、ソフトウェアをサービスとして提供するSaaSも、また売り買いされるもののひとつです。

SaaS売却の特徴は、サービスだけではなく提供する企業も共に買収・M&Aされるケースが多いことです。

本記事では、SaaSの買収事例や売却しやすいSaaSの特徴などを紹介しながら、SaaSの売却について説明します。

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SaaSとは?

SaaSとは?

「SaaS(サース)」とは、インターネットを介してサーバー上で稼働するソフトウェアを、利用者に必要な機能として提供することです。

例えば、ブラウザ上でスプレッドシートを編集できる「Googleスプレッドシート」は、利用者のデバイスにソフトウェアをインストールすることなく機能が利用できるSaaSです。

一方、パソコンなどにインストールして利用する「Microsoft Office Excel」は、SaaSではありません。

SaaSの利用者は、ソフトウェアをインストールしたり管理したりする必要がなく、常に最新版の機能が利用できるメリットがあります。

SaaSから必要な機能のみを必要な期間だけ利用できるため、ユーザー側には利用した分だけサービス料を支払えばよいというメリットもあります。

万が一、ネットワーク障害が発生した場合、SaaSは利用できないものの、SaaSを運用する企業側は、利用者の急増にも即座に対応できることや、ユーザーサポートの負担が低減できるなどのメリットがあります。

このような理由から、今後SaaS型のサービスがますます増えていくだろうと予想されているのです。

買い手側はなぜSaaSを買収する?

SaaSを買収する買い手側の企業は、SaaSのどのような点に利点を感じて買収するのでしょうか。

自社のビジネスとのシナジー効果

SaaSでは、画期的なアイデアを形にしたサービスや新しいサービスも多く、自社のサービス・商品と融合して付加価値を付けたい企業が買収に参入しています。

自社の事業のうち、弱い分野を補強するために、その分野に関するSaaSを買収して強化することもあります。

成長中のSaaS市場に参入

少子高齢化や不況によりあらゆる事業の市場規模が縮小しつつある中、SaaSは成長を続ける数少ない業種です。

今後も、その成長は止まることがないと見られています。SaaSを買収することで、SaaS市場への参入の足がかりとしたい企業も多くあります。

SaaSの売却では、サービスのみでなくM&Aとして、「SaaSとその開発企業」のセットで売却する場合もあり、SaaS市場に参入したい買い手側企業は、SaaSとその企業をまとめて買収することで、SaaSを運営・開発する事業体も手に入れることができます。

SaaS企業経営者のカリスマ性を買収

SaaS開発企業の経営者はカリスマ性を備えた人物が多く、コメンテーターとしてメディアに出演するなどして、ネームバリューも持ち合わせていることも多々あります。

SaaS企業の事業はまだ成熟していない段階でも、そういった経営者のカリスマ性やネームバリューを加味してM&A・買収することもあります。

イグジット(EXIT)の実現

起業したベンチャー企業などが、投資資金の回収「イグジット(EXIT)」をM&Aにより実現するために、SaaSを売却することがあります。

これは売却する側の目論見ですが、前出のとおりSaaSを買収することで自社の弱みを補完できる企業と手を組めば、双方が納得できる売買契約ができるでしょう。

SaaSの大規模売却の事例

SaaSの大規模売却の事例

SaaSの売却・買収は国内外で行われています。誰もが知る大企業のSaaS売却事例を紹介します。

Microsoft社によるGitHubの買収・M&A

ソースコードの共有プラットフォーム「GitHub」は、プログラマーの間では通称「Git」と呼ばれ、プログラムのバージョン管理システムとして多くの開発者に利用されてきました。

「GitHub」を運営していたのがGitHub社ですが、2018年、MicrosoftはこのGitHub社を約75億ドルで買収しています。

これにより、同社は技術面の強化だけでなく、エンジニアコミュニティと直接つながることができるようになります。

また自社のクラウド製品と統合することでより幅の広いサービス提供が可能です。

KDDIによるソラコムの買収・M&A

株式会社ソラコムは、IoT向けにワイヤレス通信を提供しています。

プロバイダ事業や携帯電話サービス事業を柱とするKDDIが、ソラコムの経営資源を活かしてシナジー効果を獲得するため、2017年、ソラコムを完全子会社化しました。

ソラコムにとっては、ベンチャーと比較して圧倒的な開発基盤を持つ企業を拠点にすることで大きな商機が生まれます。

一方でKDDIにとってはソラコムの開発力を生かした新サービスを創出できるメリットがあります。

AdobeによるMarketoの買収・M&A

ソフトウェア企業の「Adobe」は、2018年、デジタルマーケティングツール「Marketo」(マルケト)を展開していたMarketoを買収しました。

Adobeは、マーケティング技術のすべてをまとめたという、「Adobe Experience Cloud(エクスペリエンスクラウド)」を提供しています。

Adobeにとってこの買収は、提供できるソリューションを増やすことになり、テクノロジー強化につながります。

マルケトにとってはさらなる成長の機会となり、顧客にとってはさらに質の高い技術提供を受けることができます。

SaaSを売却するには?

SaaSを売却するには?

自社開発のSaaSを売却しようとする場合、どのような流れで売却が行われるのでしょうか。

需要が高く売却しやすいSaaSのタイプも含めて紹介します。

売却しやすいSaaSのタイプ

需要があり売却しやすいSaaSには、どのような種類があるでしょうか。

通常、次のようなサービスは買い手が付きやすいとされています。

データ解析

インターネットの発達により、顧客自ら、商品に関するあらゆる情報を取得できるようになりました。

顧客のニーズも多様化し、顧客満足度を上げるためには、顧客や市場に関するビッグデータを解析・分析して、一人ひとりに個別最適化したマーケティングを行う必要性が高まっています。

このような背景から、データ解析ソフトウェアやサービスには需要があり、買収したい企業が跡を絶ちません。

Eコマース

ショッピングやオークションなどのプラットフォームとなる「Eコマース」は、すでに市場が成熟している分野ですが、まだまだ売却しやすいサービスです。

小売業においても実店舗とEコマースの融合が進んでおり、これまで実店舗のみしか展開していなかった小売企業でも、Eコマースを買収して事業に取り入れる動きがあります。

ストレージサービス

パソコンのハードディスクやDVDなどの記憶装置ではなく、オンライン上にデータを保存する「クラウドストレージ」も代表的なSaaSです。

新型コロナウイルス感染防止対策でテレワークが急増する中、オンラインのストレージサービスの需要が高騰しています。

このような状況下では特に、SaaS型ストレージサービスは売却しやすい傾向があります。

SaaS売却の流れ

SaaSの売却をするときは、サイト売り買いやM&Aの仲介業者にコーディネートを依頼します。

具体的な売却までの流れは、仲介業者によって異なります。

1.仲介業者と基本契約を締結

まずは仲介業者と基本契約を締結します。これにより仲介業者への登録が完了します。

2.SaaSや企業の詳細情報を提出

売却したいSaaSの収益や登録会員数など詳細情報を仲介業者に提出します。

これらの情報を買収側が閲覧して、商談を開始するSaaSを決定するため、詳細まで記載する必要があります。

3.買い手と交渉を開始

買い手側が自社のSaaSに興味を示したら、仲介業者を介して金額等の諸条件の交渉を開始します。

4.買い手と契約書をとりかわす

買い手側と諸条件で合意したら、正式な契約書を締結。これで売買契約が成立します。

5.サービスや名義などの譲渡

契約締結後は、「クロージング」と呼ばれる支払いや名義変更の手続きを行います。

SaaSの売却には複雑な書類の作成や手続きがあり、その度に仲介業者が間に入って、アドバイスや書類作成の代行をします。

売り手側と買い手側が直接交渉で無事に売り買いを成立させるのは、非常に困難です。

SaaS売却の特徴

SaaS売却の特徴

SaaS以外にもWebサイトやフォロワーの多いLINEアカウントなど、インターネットサービスに関するあらゆるサービスが売り買いされています。

SaaSの売却が他のインターネットサービスを売却するときと異なる点は、SaaSの運用コストがほぼゼロかごく少額であることです。

例えば、Webサイトやブログの場合は、更新頻度が低いと検索エンジンからの評価が下がってしまうため、相当の運用コストをかけて更新し続ける必要があります。

SaaSは、立ち上げ段階で開発コストがかかりますが、運用を開始するとトラブルが発生しない限りメンテナンスが不要なため、運用コストがかかりません。

買い手側の視点では、買収するサービスを検討するとき運用コストがどれくらいかかるかは重要なチェックポイントとなります。

SaaS売却のタイミング

SaaS売却のタイミング

SaaSを売却するタイミングの絶対的な傾向はほぼないといってよいでしょう。

SaaSの規模やサービス内容もさまざまで、買収側の目論見も多種多様だからです。

また、売却側の都合よりもむしろ買収側の都合が優先される傾向があります。

売却の一例を挙げると、「クラウド上で請求書を作成できるSaaS」だと、月間の売り上げがまったくない状態であっても、売却が成立しています。

ページ数10ページほどの「チャットボット導入支援サービス」は、プログラミング技術のないユーザーであっても簡単にチャットボットが導入できるというSaaSですが、強固なセキュリティ機能が付属していることから、やはり売却が成立しています。

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SaaSの売却は高額の交渉かつ手続きが複雑であるため、経験豊富な仲介業者を選ぶことが重要です。

数ある仲介業者の中で、「ウィルゲート」は、多くの有名企業と太いパイプがあるため、好条件で売却できると評判が高い仲介業者です。

もし売却を考えている場合は一度相談してみるとよいでしょう。

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まとめ

SaaSは企業ごと売却する場合も多く、売却する側は、他の新しい事業をはじめるための資金として、既存のSaaSを売却する傾向があります。

買い手にとってSaaSは最初の開発コストはかかるものの、運用コストはほぼかかりません。

SaaSはユーザー側、運用側双方にメリットがあるため、今後もますます市場が拡大していくと予測されます。

また、SaaSをM&A、買収したい企業も後を絶ちません。

sirasaka / 編集長
sirasaka / 編集長

弊社マーケットエンタープライズが運営する総合買取サービス「高く売れるドットコム」にて査定業務や出張買取などに携わり、現場で培ったリアルな知見を活かし「満足できる買取体験」を提供すべく買取メディアの運用も行っています。 利用者様の買取にまつわる疑問を解決できる有益な発信のため、日々精進してまいります! リユース営業士資格保有(日本リユース業協会より授与)

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