ファクタリングとは?種類やメリットデメリット・業者の紹介

ファクタリングとは?種類やメリットデメリット・業者の紹介

企業経営、とくに中小企業の経営では、売掛金が入金されるまでの期間が長いほど営業活動に支障が出やすいといえます。売掛金を簡単に早く現金化することができるファクタリングサービスは、企業の経営資金が不足しているとき、金融機関の融資が受けられないときなどに適しています。

売掛金の現金化により企業が経営を健全化できるなどのメリットも期待できます。ファクタリングサービスの特徴やファクタリングサービスを行うことができる企業などについてご紹介します。

ファクタリングとは?

ファクタリングとは?

ファクタリングは、近年注目を集めている企業の資金調達方法です。企業が持っている売掛金を売却することで、債務者の決済予定日よりも前に、企業活動で生じた代金を現金に替えることができます。

企業間の取引は、売り上げが生じると売掛金という債権を手に入れる「掛取引」で行われるのが一般的です。売掛金は遅くても1年以内に現預金での回収が見込まれるのですが、現金になるまでにはある程度の期間がかかります。

売掛金が現金で入金されるまで手元の資金は増えませんが、仕入代金や営業費用などさまざまな支払いが生じます。実際には売り上げが順調に上がっていても、売掛金での売り上げだけでは、会社の運転資金が足りなくなり、事業の運営が苦しくなる可能性もあります。

早めに現金を手に入れる必要があるのに、資金繰りのための銀行の融資を断られてしまった、急に高額の支出が生じたなどの場合には、決済前の売掛金を譲渡して現金に替えることで対応できます。ファクタリングをするためには手数料を払う必要がありますが、売掛金の回収を待たずに現金を手に入れられるのです。

売掛金などの債権回収委託などは、サービサー(債権回収会社)も行っています。サービサーは金融機関などから委託を受けて、売掛金などの債権を管理回収する業務を行う業者です。資本金5億円以上の株式会社で、取締役には1名以上の弁護士が在籍しているなどのさまざまな許可要件を満たした、信頼のおける会社といえます。法律の専門家が在籍しているため、法的な処理を得意としていて、さまざまなケースに対応してもらえること多いのですが、手数料は高額になります。

ファクタリングはどうすればできるのか

売掛金を売却するには、ファクタリングを取り扱っている会社に申し込みをします。売掛金を持つ企業ならば、個人事業主でも、融資を断られた企業でも、企業の規模や経営状況などに関係なく申し込みできます。実際に、申し込み後はどういう流れになるのかを確認しましょう。

基本的なファクタリングの流れは以下の通りです。

  1. 売掛金を売りたいときには、まずファクタリング会社へ申し込みをして売掛金と債務者の企業について審査を受けます。
  2. 審査が通ったら、売掛金を売る契約を結びます。
  3. 契約後に手数料を差し引いた買取金額が口座に支払われます。
  4. 売掛金の決済日には取引先から売掛金が支払われるので、その金額をファクタリング会社に振込で支払います。

上記は2社間ファクタリングと呼ばれる方法です。ほかにも、3社間ファクタリングという方法もあります。主にファクタリング会社が売掛金を売却したことを債務者に通知するか、債権が移動することへの承諾を取ってから売掛債権の移動が行われます。この場合には、売掛金の権利者が変更になっていることを債務者に伝えているので、決済日にはファクタリング会社に直接、売上代金が振込まれます。

ファクタリングできる売掛金とは?

企業の信用度が高くないと掛けを用いた取引は成立しないので、信用度が保証されている売掛金は基本的には回収の可能性が大きい優良債権といえます。ところが、債務者の経営状況は変動する場合もあるので、審査時に企業の信用度が低いと判断された場合にはファクタリングができない可能性があります。一般的に債務者の企業が大企業になるほど、より信用度が高くなります。

ファクタリングの種類

ファクタリングの種類

ファクタリングには、主に、「債権買取タイプ」と「回収保証タイプ」の二つのタイプがあります。それぞれの特徴について解説します。

債権買取型

債権買取型のファクタリングは、前述の通り、売掛金を売り現金化する方法です。まず債権を売却する契約を結んで、先に売却した代金を受け取ります。後日売掛金が現金振込されたら、ファクタリング会社へ送金します。いわゆる資金調達のためのファクタリングです。

回収保証型

回収保証型のファクタリングは売掛金を売却する方法とは異なります。万が一債務者が倒産したなどの場合に、売掛金の金額を一部保証してもらえるサービスです。売掛債権の回収リスクを減らしたいときに役立ちます。

回収保証型のファクタリングの方法は以下の流れになります。

  1. ファクタリング会社に保証依頼申し込みをして、債務者について伝えます。
  2. ファクタリング会社が債務者の信用調査を行い、その結果から保証限度額を決定します。
  3. その後に発生した売掛金をファクタリング会社に連絡します。
  4. もし売掛金が回収不能になった場合には、保証が受けられます。

回収保証型は売掛金の繰り上げ入金はできませんが、売掛金が回収不能になった場合に、契約内容に応じて保証してもらえるため、将来的な安心が手に入ります。回収保証型を利用しながら、必要なときには債権買取型も利用して売掛金を早く現金化することもできます。また、債権回収の依頼や売掛金の事務処理の依頼が可能な場合もあります。

このように両タイプのファクタリングを上手に使うことで、売掛債権の早期の現金化と売掛金の回収の保証で経営状況に合わせた売掛金の管理ができます。

償還請求権とは

ファクタリングには、償還請求権があるものとないものがあります。償還請求権があるファクタリングは「ウィズリコース」、ない場合には「ノンリコース」といいます。この償還請求権とは、譲渡した売掛金が債務者の倒産などにより回収不能になった場合に、ファクタリング会社が売掛金を譲渡した会社に支払いを請求する権利です。

ファクタリングは償還請求権がないノンリコースが多いのですが、ウィズリコースと気づかずに契約すると、万が一債権回収不能の場合に、ファクタリング会社から請求されることになり、大きな損失を招く場合もあります。契約時にはその点も注意して契約をしたほうがいいでしょう。

ファクタリングのメリットとデメリット

ファクタリングのメリットとデメリット

ファクタリングには売掛金の早期的な現金化のほかにもさまざまなメリットがあります。ファクタリングを行うとどのようなメリットが得られるのか、また、ファクタリングによってどのようなデメリットが生じるのかについても確認していきましょう。

ファクタリングのメリット

まずは、メリットからご紹介していきます。

売掛金の現金化までの時間を短縮できる

ファクタリングの大きなメリットは売掛金を決済期日前に現金化できることです。売掛金を利用した便利な資金調達方法です。最短では1日で売掛金を現金化できるので、急ぎの支払いがある場合の資金調達にも適しています。

保証人や担保が不要

ファクタリングは売掛債権を売却する取引のため、借入とは異なります。現金を借入するわけではないので保証人や担保が必要ありません。

手続きが簡単

売掛金を売るときには、申し込みをする企業の経営や資産状況が審査されることはありません。売掛金の入金が確実に行われるかどうかだけを調べるため、早い場合、当日に審査結果が分かります。

2社間ファクタリングは取引先に知らせず譲渡可能

2社間ファクタリングでは、取引先に売掛金を譲渡した事実を知られることなく、債権の現金化が可能です。取引先に知られたくない場合でも問題なく利用できます。

回収不能になっても負担が生じない場合が多い

ファクタリングの契約の多くは、償還請求権がない契約です。取引先が倒産するなど債権の回収が不能になった場合にも、申し込みをした会社には負担がかかりません。

貸借対照表の改善にもつながる

売掛金は貸借対照表上では「流動資産」に入っています。売掛金を売却すると、流動資産内の売掛金が決済されて現金に変わるという仕訳処理がなされます。 貸借対照表上で売り上げに対して売掛金が多いと、金融機関などから資金回収について不安視されるのですが、売掛金を早めに現金化することで、経営の健全化にも役立ちます。

ファクタリングのデメリット

メリットに続いて、どんなデメリットがあるのでしょうか。

手数料がかかる

ファクタリングをする際には手数料を支払います。手数料は借入金の金利に相当するものなので、銀行からの融資の金利や手形割引の割引率などに比べて高額というデメリットがあります。

債権譲渡登記が必要な場合がある

売掛金の売却をしたあとには、その権利が移動したことを証明するため、 債権譲渡登記を行わなければならない場合があります。債権譲渡登記を行った場合、 登記情報を調べれば売掛金の所有権が移動した事実は誰でも確認できるようになります。また、登記には数万円の費用がかかります。

売掛金を高く売るポイント

売掛金をファクタリング会社に高く買取ってもらうためには、リスクが少ない条件で取引を行う必要があります。

取引先に債権譲渡の事実を知られない2社間ファクタリングの手数料相場は10~30%です。ただし、取引先が大企業などの場合には、倒産などのリスクが低く債権回収に問題が生じる可能性が低いため手数料も低くなります。

3社間ファクタリングは取引先に承諾を得てから売掛債権の権利移動をします。債権の回収は直接ファクタリング会社が行うことができるため、さまざまなリスクが少なくなり、手数料が軽減されます。

主なファクタリング会社

ファクタリング会社は、手数料が安く、安定している会社を選ぶことが大切といえます。どのような会社があるのか、主なファクタリング会社数社とそのサービスの特徴などをご紹介します。

ファクタープラン

ファクタープラン

ファクタープランは、建築業や医療・介護診療債権をはじめすべての業種に対応しています。最短5時間でその日のうちに現金化することも可能です。簡単無料診断がサイト上からできるため、試しに利用してみてください。

参考:ファクタープラン|手数料と柔軟な独自審査が評判

三共サービス

三共サービス

最短翌日に売掛金を即日資金化できるサービスです。業界最適水準の手数料1.5%~と明示され、最高取扱金額は3,000万円となっています。ファクタリング利用の流れや事例も紹介されているので、特徴や強み等をホームページでチェックしてみてはいかがでしょうか。

参考:三共サービス|銀行借入をしない資金調達

ビジネクスト

売掛債権を持つ国内法人を対象とするファクタリングを行っているのがビジネクストです。継続的な取引のある国内企業の売掛金を買取してくれます。売却できる売掛金は譲渡禁止債権ではなく、確定債権の必要があります。

債権譲渡登記、債権譲渡担保登記を行い、債権回収のリスクを下げる取引で買取手数料が抑えられています。

参考:ビジネクスト|>事業者ローン・ビジネスローン・事業資金調達・借入

りそな決済サービス株式会社

りそな決済サービス株式会社では、電子記録のため、債権の帰属先を明確にすることができる電子記録債権「でんさい」を利用して一括のファクタリングサービスを行っています。2社間ファクタリングには対応していません。

りそな決済サービスには、売掛金売却の申込企業が債務の現金化事務を委任することができます。発生したでんさいは、りそな決済サービスにデータが送信され、でんさいネットに譲渡記録請求が行われてから、ファクタリング会社にでんさいが譲渡されます。

参考:りそな決済サービス株式会社

みずほファクター

譲渡する予定の売掛金は、取引先ごとに買取手数料が計算されます。設定された手数料で反復的なファクタリングが可能です。売上債権は第三者対抗要件・債務者対抗要件が必要なので、債権譲渡登記等とともに取引を行います。2社間ファクタリングには対応していません。

参考:みずほファクター|業界トップレベルの信頼と実績

三菱UFJファクター

売掛金・受取手形等を償還請求権なしで買取してもらえるサービスです。取引先ごとに査定が行われ、反復的に利用できる買取手数料が設定されます。買取限度額まで売掛金の譲渡が可能です。面倒な取引先からの販売代金回収をしてもらうこともできます。2社間ファクタリングには対応していません。

参考:三菱UFJファクター株式会

オリックス

診療所・介護事業・調剤薬局事業の法人および個人事業主が利用できるファクタリングサービスを提供しています。売掛債権だけでなく、手形買取、売掛債権担保融資、診療・介護・調剤報酬債権などについて幅広くサービスを受けることができます。

参考:オリックス株式会社|ファクタリング(債権買取)

まとめ

ファクタリングサービスは、手数料を支払うことにより、売掛金を決済日よりも先に現金化することができる資金調達方法のひとつです。すぐに現金の入金を増やしたいというときに、難しい審査が必要なく、融資ではないため担保や保証人が不要です。

売掛金さえあれば申し込みを簡単に行うことができ、借入金でもないため信用情報に傷がつく心配もないというメリットが多い方法でもあります。売掛金の早期現金化を望むときに上手に活用して、事業活動と帳簿内容の健全化の両方に役立てましょう。

齊藤数馬 / 編集長
齊藤数馬 / 編集長

買取業界のWebマーケティングに携わり3年目の高く売れるドットコムマガジン編集長。様々な物の処分方法や買取ポイントを紹介し、世の中にリユースを広めるべく活動しています。

関連キーワード